米共和党、ウクライナ駐米大使の解任要求 選挙干渉と批判

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Patricia Zengerle

[ワシントン 25日 ロイター] - 米共和党のジョンソン下院議長は25日、ウクライナのゼレンスキー大統領に対し駐米大使を直ちに解任するよう求めた。

ゼレンスキー氏は翌26日に米連邦議会を訪問して対ウクライナ支援を承認した議会指導部に謝意を示す予定。

特にトランプ前大統領に近い一部の共和党関係者は、ゼレンスキー氏が22日にバイデン大統領の出身地で大統領選の激戦州であるペンシルベニア州の砲弾製造工場を訪問したことに反発。

ジョンソン氏は、同工場の視察にシャピロ州知事など民主党関係者が同行した一方、共和党関係者が1人も招待されなかったと批判し「視察は明らかに民主党を後押しするために企画された党派的な選挙運動であり、選挙干渉であることは明らかだ」と述べた。

ゼレンスキー氏の連邦議会訪問ではジョンソン氏との会談は予定されていない。

在ワシントンのウクライナ大使館はコメント要請に応じていない。

トランプ氏は今週の選挙遊説で繰り返しゼレンスキー氏を批判。25日には「(ウクライナの)都市は消滅したのに、米国は取引を拒否する男に数十億ドルの支援を続けている」とし「あの国は破壊された。再建は不可能だ」と述べた。

共和党主導の下院監視委員会はゼレンスキー氏のペンシルベニア州訪問がハリス副大統領の選挙戦に利用されなかったか調査すると発表している。