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 兵庫県明石市の前市長・泉房穂氏(61)が26日、自身のSNSを更新。疑惑告発文書問題を巡り兵庫県議会で不信任決議を受けた斎藤元彦兵庫県知事(46)の“進路”について言及した。

 斎藤氏が30日付で自動失職した上で、今後の出直し選挙に出馬する意向を周囲に伝えたことが26日に判明。議会解散は断念したとみられる。きょう午後3時から県庁で記者会見を開き、表明する見通し。失職後50日以内に知事選が行われる。斎藤氏は25日、記者団の取材に「最後の覚悟をどうするかだ。すごく悩んでいる」と語っていた。

 泉氏は「今日の午後3時から斎藤知事が記者会見を開き、『失職』を選び、『知事選再出馬』とのこと。マスコミ関係者から私のところにも次々と情報が寄せられてきている。いよいよ県民の選択の番だ!」とつづった。

 不信任決議は19日の議会開会日に全会一致で可決。県政に深刻な停滞と混乱をもたらした政治的責任は免れないと突き付け、提案理由を説明した最大会派自民党は「これ以上県政を担い続けることは不可能」と断じた。県議会各会派は斎藤氏の決断に備え、既に知事選の候補者選びに動き出している。前回斎藤氏を支援した維新の会は、斎藤氏が辞職・失職し出直し選挙に打って出たとしても独自候補を立てる方針。最大会派自民党は水面下で数人に声をかけている。

 一連の問題は県西播磨県民局長だった男性が3月、パワハラ疑惑などを告発する文書を作り報道機関などに配ったのが発端となった。県の公益通報窓口にも通報したが、県は内部調査を進め文書を誹謗中傷と認定。男性は停職3カ月の処分を受け、7月に死亡した。

 疑惑を検証する県議会の調査特別委員会(百条委員会)では、通報者への不利益な扱いを禁じる公益通報者保護法に違反するとの指摘が噴出。尋問に応じた職員らが斎藤氏のパワハラや贈答品受領について証言した。