Photo: NASA

最長記録も連続記録もロシア!

ロシアの宇宙飛行士オレグ・コノネンコさんとニコライ・チュブさんが、国際宇宙ステーション(ISS)での連続滞在日数の記録を更新しました。これまでの記録保持者はNASAの宇宙飛行士フランク・ルビオさん、そしてロシアの宇宙飛行士ドミトリー・ペテリンさんとセルゲイ・プロコピエフさんでした。

9月23日に地球に帰還

この2人は2023年9月15日に第71次長期滞在クルーとして国際宇宙ステーションへ向かい、2024年9月23日に地球に無事帰還。宇宙ステーションに滞在した日数の合計は374日でした。

前の最長記録は故障が原因だった

前回の記録保持者は、アメリカの宇宙飛行士フランク・ルビオさん、ロシアの宇宙飛行士ドミトリー・ペテリンさん、そしてセルゲイ・プロコピエフさんでした。この3人は元々長期滞在する予定ではなく、ソユーズ宇宙船が故障し帰れなくなり、当初6か月の予定だったミッションが1年以上に延びたのが理由で、合計370日間国際宇宙ステーションに滞在しました。

今回の新記録は宇宙船の故障によるものではなく、予定された長期滞在でした。59歳のコノネンコ宇宙飛行士は、連続滞在日数の記録に加えて、1,000日以上を宇宙で過ごした初めての人としても記録に名を刻んだとSpaceflight Nowが報じています。

最多滞在日数も更新

今回のミッションが終了すると、コノネンコ宇宙飛行士は合計1,111日間を宇宙で過ごしたことになります。以前の記録はゲンナジー・パダルカ宇宙飛行士の878日で、その記録を大きく上回っています。コノネンコ宇宙飛行士の今回のミッションは5回目で、3回目の国際宇宙ステーション司令官としての飛行でした。

コノネンコ宇宙飛行士はインタビューで、

私は記録を作るためではなく、好きなことをするために宇宙に飛び立っているんです。自分の成果を誇りに思いますが、宇宙での総滞在日数の記録が今でもロシアの宇宙飛行士によって保持されていることを、より誇りに思っています。

と述べたとロイター通信が報じています。

コノネンコ宇宙飛行士が言及しているのは、自分のことではなく1994年から1995年にかけて旧ミール宇宙ステーションに438日間連続で滞在した最長記録を持つワレリー・ポリャコフ宇宙飛行士のこと。コノネンコ宇宙飛行士の記録は国際宇宙ステーションでの最長連続滞在記録なんですね。

NASAやその他の宇宙機関が月や火星へのミッションを計画するなか、宇宙に行ける一握りの宇宙飛行士のみなさんからから得られるデータは、長期宇宙飛行の危険を軽減するための方法を開発する上で非常に重要なものとなっています。

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