台湾台北市

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台湾メディアの中国新聞網は24日、「日本から来た指差し確認が命を救うことになる」との記事を掲載した。

記事は、今月22日に台中市でバスが歩行者をはねて死亡させる事件があったことに言及し、「台湾の『歩行者の地獄』の悪名が再び言及されることになった」と指摘。一方で、「大台北地区(台北都市圏)ではバスが道を曲がる時、運転手が人差し指を左右前方に向けているのを見たことがあるだろう。これが安全を確保する指差し確認だ」と紹介した。

その上で、「この指差し確認は日本から来たもので、最初は鉄道職員の安全確認の動作だった。まず目で見て、指で差して、最後に口に出して確認するというやり方で、人間によるミスを減らすことを目的としている。この習慣はその後、(鉄道以外の)大衆輸送や建設業の現場などでも応用されるようになった」と説明した。

そして、「台湾の鉄道事業はいずれも現場の従業員に指差し確認の実行を求めており、台北捷運(台北MRT)でも導入されている。また、大台北バスも近年、これを行っており、バス運転手は横断歩道を通過する際にまず止まり、前方に歩行者がいないことを(指差しで)確認してから前進し、事故のリスクを下げている」とした。

記事は、「一般の歩行者もこの指差し確認を学び、道を渡る際にはまず両側から車が来ていないか確認するといい。特に、最近ではスマートフォンをいじりながら歩くことに慣れてしまっており、(周囲を)全く見ていないことも少なくない」と指摘。「一つの余分な動作をすることで、自分の命を救うことができるかもしれない」と結んだ。(翻訳・編集/北田)