黄色く色づいた明治神宮外苑のイチョウ並木(2023年12月4日、東京都港区で、読売ヘリから)

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 明治神宮外苑の再開発事業を巡り、文化遺産保護の提言を行う「日本イコモス国内委員会」は24日、事業者が公表した樹木の伐採本数を現計画から124本減らす見直し案を、「残した木の具体的な保全策などが示されてなく、不適切だ」と批判した。

 見直し案は、伐採本数を743本から619本に減らし、植樹数は837本から1098本に増やす。イチョウ並木は、新野球場との距離を約8メートルから約18・3メートルに広げ、保全に万全を期す。

 日本イコモスの石川幹子理事は都庁で記者会見を開き、「樹木の歴史や質、生態系に配慮しておらず、ずさんだ」と、見直し案を糾弾。並木の保全については、「建設される高層ビルでヒートアイランド現象が加速し、生育に悪影響が出る」と否定的な見解を示した。