オリックス・小田 同期・西野の代走に感無量「代走行くからって伝えられていたみたいで」
◇パ・リーグ オリックス2―9西武（2024年9月24日 京セラD）
オリックス・小田はあふれる思いをこらえ切れなかった。6回2死で14年ドラフト同期の西野が三塁打を放つと、その代走として出場。特別な思いを抱く戦友とのハグは「言葉はなかったです。多分お互いグッときていたいんで。お互い目が見られなかった状態」だった。
「西野自体も、塁に出たら小田が代走行くからって伝えられていたみたいで。そういった部分を含めて、やっぱり頼りになるなと思いましたし。本当にいい場面を用意してくれて、最後西野とああやって代われたのはよかったです」
引退発表後も舞洲で練習に励み続け、中川などに助言を送る場面もあった。「最後試合を用意していただいていたんで責任がありますし、Tさんと安達さんからも“一緒になってやろうよ”って話だったんで、僕もそれに賛同して。若い子も見ていますし、最後までやれる期間も僕らにとっても大切だったので」と、完全燃焼の幕引きだった。
セレモニーでは中嶋監督の“無茶ぶり”によってあいさつし、「中嶋監督なりの優しさというか、最後の最後まで粋な人だなと思いました」と感謝した。今後はT―岡田、安達らとともに今季残りの遠征にも同行し、敵地のファンへあいさつする予定。登録は抹消される見込みだが、「本当に中嶋監督は分かんないんで（笑い）。今日の（試合の）出方も最後の最後まで聞かされずに、本当に出る直前に“ここで行くよ”って感じの人なので。本当に読めない人ですね」と、端正な表情を崩した。 （阪井 日向）
