炊飯器を使っていると、内釜のコーティングが剥がれてしまうことがあります。このような場合、そのまま使い続けて大丈夫なのでしょうか。「All About」ガイドで、調理家電に詳しいコヤマタカヒロが解説します。

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炊飯器を使っているうちに、内釜の加工が剥がれてきてしまった経験がある人もいるかもしれません。このような場合、そのまま使い続けても大丈夫なのでしょうか。

「All About」ガイドで、調理家電に詳しいコヤマタカヒロが解説します。

(今回の質問)
炊飯器の内釜の加工が剥がれてきました……。使い続けても大丈夫ですか?体に害はありますか?

(回答)
使い続けても炊飯性能に差はなく、また害もありません。

どういうことなのか、以下で詳しく解説します。

【表】炊飯器は何年?家電の「寿命」一覧

人体への影響はないとされています

炊飯器の内側にはフッ素樹脂加工などのコーティングが施されています。これは炊いたごはんが内釜にこびりつかないようにするためのもの。このため、コーティングが剥がれても炊飯性能には大きな問題はなく、これまで通り炊くことができます。

気になるのが剥がれたコーティングを口にしてしまって、体に悪くはないのかということです。炊飯器を数多く手掛けている象印マホービンは、

「フッ素被膜がはがれても、衛生上の支障はありません。人体への影響(害)はなく、炊飯・保温をするうえで問題なく使用できます。」

と回答しています。基本的にコーティングは体内に吸収されることなく排泄されるようです。

なお、コーティングが剥がれてくるとごはんがこびりつき、使い勝手は悪くなります。その場合は、内釜を別途購入することができます。

コーティングを剥がさず使うには?

内釜のコーティングを剥がさないために大切なのは、金属の調理器具などを当てないこと。お米を炊くときに使わないのはもちろんのこと、洗い物のときにも内釜にスプーンやフォーク、ナイフなどを入れないようにしましょう。わずかでも傷が付くと、そこからコーティングが剥がれる可能性があります。

なお、内釜での洗米は、ほとんどの炊飯器が対応していますが、NGの炊飯器も一部あるので、マニュアルで確認しましょう。

この記事の筆者:コヤマ タカヒロ
1973年生まれ。家電とデジタルガジェットをメインに雑誌やWebなど様々な媒体で執筆するライター。執筆以外に監修やコンサルティングなども行っており、企業の製品開発、人材教育、PR戦略に関するアドバイザーなども務める。米・食味鑑定士の資格を所有。家電のテストと撮影のための家電スタジオ「コヤマキッチン」を用意。
(文:コヤマ タカヒロ)