17番、バーディーを奪う安田祐香=22日、宮城・利府GC

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 大願を成就して感極まった。

 プロ5年目で初優勝を果たした安田祐は、「泣かないと思っていたが、(ファンの)声援が大きく、お世話になった方々もたくさんいた。恩返しできてうれしい」。こう話して涙をぬぐった。

 難コンディションの短期決戦を戦い抜いた。雨が降りしきり、インの9ホールに短縮された最終日。中断を挟むほどの悪天候にも、「強気にプレーしようと思った」。15番で初のボギーをたたいたが、続く16番は30センチにつけて会心のバーディー。さらに17番でも3メートルを沈め、猛追した岩井千らを寄せ付けなかった。

 兵庫・滝川二高で同級生だった古江彩佳や、西村優菜ら実力者が居並ぶ2000年度生まれ。その古江が海外メジャーを制するなど華々しい成績を残す一方、自身はあと一歩と迫りながら、なかなか栄冠に届かなかった。それでも「自分としては一年ずつ成長を感じている。(5年を)長いとはあまり感じなかった」。

 初シードを得た今季、初優勝もつかんだ。言葉通り着実に歩を進めており、目標とするのは「常に上位にいられる選手」。高い壁を乗り越え、「これからも安定したゴルフを続けていきたい」と力を込めた。