宮澤博行氏

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「類は友を呼ぶ」ということか――。自民党総裁選の陰に隠れて永田町を去った議員がいる。スピードスケート選手時代から、スキンヘッドでおなじみだった元衆院議員の堀井学氏(52)。以下は、その彼と“盟友関係”を結んでいた男の告白である。

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【写真を見る】カツラを着ける堀井学氏に「パパ活不倫」の宮澤議員…… 「禿げ議連」のメンバーたち

 先月29日、東京地検特捜部に政治資金規正法違反と公選法違反の罪で略式起訴された堀井氏。自民党安倍派のパーティーを巡る「裏金事件」と、選挙区内の有権者に香典を配った点が罪に問われ、自民党を離党し議員辞職に追い込まれた。

 振り返れば今年4月、堀井氏と同じく安倍派に所属する衆院議員ながら、「裏金事件」と「パパ活疑惑」によって自ら議員バッジを外したのが宮澤博行氏(49)だった。

宮澤博行氏

 共に不祥事を起こして政界を追われた二人は、現職時代に「日本を明るくする会」、通称“ハゲ議連”に参加していた共通点を持つ。

「わざわざ退会届を持ってきた」

 発起人の一人である宮澤氏はこう振り返る。

「ハゲ議連の始まりは、2013年ごろだったと思います。一般的な議連は志を共にする集団ですが、ウチは派閥や政策がバラバラでも、ハゲ頭なら参加できました。政治家として『包み隠さず』がモットーですから、基本的にカツラをかぶった議員ではダメなのです」

 先の衆院選小選挙区で敗北し、比例北海道ブロックで復活当選をした堀井氏は、地元支援者からの助言でイメージチェンジを決意。東京・銀座にある医療用のオーダーメイドのカツラ専門店へと足を運び、二つで40万円相当の品を、夫人から銀婚式のプレゼントとして贈られたという。

「カツラをかぶった堀井さんは、わざわざ退会届を持って来たんですが、自らハゲを認めた上でカツラを被っているなら別に構わない。彼自身も“カツラはファッションだ”と言っていましたので、こちらは“退会届の受理を保留します”となっていたところで、今回のようなことになってしまったのです」(同)

「菅義偉前総理は明らかに有資格者なので……」

 会員は総勢で40人ほどいるというが、基本的な活動は北海道の増毛(ましけ)町や毛無(けなし)山など、ハゲにゆかりのある全国各地への視察と、国会が開かれるごとに行われる懇親会なんだそうだ。

 再び宮澤氏に聞くと、

「大先輩の議員をお呼びして、お話を聞いていました。菅義偉前総理は“自分は資格がない”と仰っていましたが、明らかに有資格者なので名誉総裁になっていただきました。女性議員にも、例えば名前の字に『光』が入っているから有資格者だとして、参院の生稲晃子さんにも声をかけましたが、断られました。おニャン子クラブのように会員番号も用意していたのですが……」

“祖父はハゲていた”

 他にも祖父や父親がハゲなら入会できる「遺伝枠」が存在していることで、あの人物も参加を打診してきたというのだ。

「環境相時代、いろいろとたたかれて人気が下がっていた小泉進次郎氏が、入会を希望してきたんです。とはいえ、本人はもとより父君の純一郎元総理もフサフサじゃないですか。小泉政権の時代、自民党幹事長だった武部勤氏の息子・新(あらた)氏などは有資格者といえますがね。進次郎氏は“祖父はハゲていた”と言い張るのですが、証拠となる写真を見せてほしいと言っても示してくれなかったので、いまだ入会を認められていません。まぁ話題作りにでもしたかったんでしょう」(同)

 それぞれ別の意味で世間に話題を振りまいた三人の意外な接点。すでに二人がバッジを失ったように、運命の歯車はどこで狂うか分からない。

「週刊新潮」2024年9月12日号 掲載