【ライブレポート】原因は自分にある。ライブ映像作品の発売を記念したリリースイベントでファンを魅了

2024年8月29日 12時30分

■平日の夕方スタートというスケジュールにも関わらず、会場には各地から多くの観測者（ファンの呼称）が集結！

原因は自分にある。が、Blu-ray『ARENA LIVE 2023 因果律の逆転 at PIA ARENA MM』の発売を記念したリリースイベントを、8月28日、神奈川・ラゾーナ川崎プラザにて開催した。

『ARENA LIVE 2023 因果律の逆転 at PIA ARENA MM』は、2023年11月5日に開催された、原因は自分にある。の初のアリーナ公演を映像化したもの。公演タイトルにつけられた「因果律の逆転」には、あなたの「原因」になるべく活動していくうちに発生した因果関係の逆転――あなたがいたからこそ原因は自分にある。が存在できる。といった意味が込められている。

リリース当日に行われたイベントは、平日水曜の17時15分から開始というスケジュールながら、屋外の会場周辺には各地から集まった多くの観測者（ファンの呼称）が、開演前から大きなにぎわいを見せていた。

天候が不安視されていた本イベントは幸運にも好天に恵まれ、スタート時間とともに会場にはメンバーの登場を知らせるOver Tureが流れ始める。

デビュー曲「原因は自分にある。」の衣装をオマージュしたスーツ風の衣装を身に纏って登場し、7月5日にデジタルリリースした「P-P-P-PERO」でミニライブをスタートさせた。アニメ『エグミレガシー』のタイアップとなっているこの楽曲は、アニメに合わせた歌詞がかわいくポップである反面、くるみ割り人形「金平糖の精の踊り」をサンプリングした特徴的な音が不気味かつ狂気的な要素を表している。メロディに合わせて操り人形になったり、ラインダンスや指を噛む仕草などで観測者を大いに沸かせ、ラストスパートでは2人ずつ顔を近づける振りで会場の熱量を一気に上げた。

続いて、自身初のコンセプトEP『仮定法のあなたへ』に収録された「推論的に宇宙人」を披露。「もしも、大好きな”あなた”が宇宙人だったら」というテーマのもと、ナユタン星人が提供した楽曲。このにぎやかなポップチューンでは、サビの“宇宙中中中（宙！）”のコールや、通称「ニナニナダンス」で観測者のボルテージも上がり、彼らのパフォーマンスを鮮やかに彩った。

息つく間もなく披露されたのは、グループ名でありデビュー曲でもある「原因は自分にある。」。先ほど魅せた「推論的に宇宙人」とは逆さの感情を抱くような“哲学的な歌詞のピアノロック”という、彼らの活動初期のアイデンティティを決定付けた楽曲だ。彼らのパフォーマンスから放たれる熱を受け取った観測者も、クロスした両手を高く掲げるサビのダンスを踊って瞬時に大きな一体感を作り上げた。

会場の熱も冷めぬまま「Museum:0」へ突入。観測者からはこの日いちばんの歓声が上がった。本楽曲は2023年のアリーナテーマソングとして堀江晶太が書き下ろした、エッジの効いたギターと幻想的なピアノ調がハイスピードに融合するアグレッシブなバンドアンサンブル。何かに囚われたような苦悶の表情から、開放感を得たような笑顔へと表情を変える彼らは、まさに「シニカルな世界観・表情管理1000%のアイドル」にふさわしいと言えるだろう。

休む間もなく披露された4曲を終えると、大倉（空人）は「次、皆さんにお会いできるのは、11月17日ぴあアリーナMMです。その日も最高の空間を創っていきましょう。」と、自身2度目のアリーナライブ『白昼夢への招待』への気合いと期待値を高め、最年長の武藤（潤）はいつものように「以上、原因は自分にある。でした！」と元気な挨拶でイベントを締めくくり、7人は最後まで観測者に手を振りながらステージをあとにした。

＜セットリスト＞
1. P-P-P-PERO
2. 推論的に宇宙人
3. 原因は自分にある。
4. Museum:0