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「アイアンマンやロボコップなど、SFメカ系の印象です」

photo:Hidenori Hanamura(花村英典)

編集部小河(以下OG):今日は「ヒョンデ・コナNライン」の試乗会で、横浜までやってきました。ヒライさん、Nラインは日本初登場です。

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編集長平井(以下HR):Nは、ニュルブルクリンクと、ヒョンデの開発拠点がある南陽(ナムヨン)を意味していて、日本では先日、アイオニック5にNが登場したね。


21歳の新人編集部員(左)と51歳の新米編集長(右)が凸凹試乗。    花村英典

OG:そのイメージを採用した、スポーティトリムを装着したモデルとなります。

HR:つまりは、BMWにおけるMスポーツみたいなものかね。

OG:いや、それを言っては……。簡単に言うと、前後バンパー、ホイール、サイドシル、リアウイングなどが特徴で、室内もブラックインテリアでスポーティです。

HR:しかし、このリアウイングは随分とガンダム的だな。SEEDで言えば、ジャスティスあたりか。赤だし。う〜ん、キライじゃないぞ。

OG:よくわからないのでスルーします(きっぱり)。取材車はテーマカラーとなるアルティメットレッドメタリックですが、それと相成って、アイアンマンやロボコップなど、SFメカ系の印象ですね。フェラーリ・ドディチ・チリンドリもSFチックなデザインですし、最近のトレンドなのかもしれません。

HR:コナのデザイン自体はヒョンデの製品担当者も好みが分かれていると言っていたけれど、個人的には斬新でいいと思う。Nラインは、日本ユーザーの志向に合うことを期待されているなかで、逆にリアウイングは好みがさらに分かれそうだね。

OG:確かにそうですね。でも個人的には、全体的に洗練を感じています。

HR:ボディカラーをシルバーにすれば、宇宙刑事ギャバン風だなあ。

OG:よくわかりませんね(きっぱり)。花村カメラマンの撮影終わったので、試乗に行きましょう。

「コナはBEVにしては結構軽いクルマなんだね」

HR:実は先ほどまで同じヒョンデのアイオニック5に乗っていたんだけど、さすがにこうして運転すると、随分とコンパクトに感じるね。

OG:全長で250mm、全幅で65mm、全高で55mm、コナのほうがコンパクトです。日本ではいいサイズ感だと思います。


「Nライン」は、ヒョンデ・コナに追加設定されたスポーティグレード。
    花村英典

HR:乗っていたアイオニック5は4WDで、トルク配分を見ていたら、リアの配分が多めな印象だったけど、コナはFFなんだよね。車重もだいぶ違う?

OG:今回のNラインが1790kgで、アイオニック5はラウンジの2WDで1990kgもあります。

HR:そう考えると、コナはBEVにしては結構軽いクルマなんだね。乗っていても軽快感がある。

OG:試乗前のプレゼンで、204ps、255Nmのスペックなど動力系に手は入れていないが、EVモデルは元々、ボディ補強を結構入れているという話がありました。足まわりも、敢えて手を入れていないそうです。

HR:だからか。いい意味で速度感がないのは、シャシーやボディがしっかりしているからだね。足まわりの硬さは、これでちょうどいいと思う。

OG:内装の雰囲気はヒョンデらしい、使い勝手とデザインを両立した電化製品、例えばバルミューダのようですね。ギラギラしたSUVに辟易している人は一定数いるはずで、そのあたりの層にウケるかもしれません。

HR:欲を言えば、内装のスイッチ類はスッキリさせて欲しいかな。アイオニック5から乗り換えると、ちょっと気になってしまう。

OG:ヒライさん、ヒョンデの内装、癒されますね……。好きだなぁ……。

HR:いかん! このまま寝られても困るので、運転を変わってもらおう。

「これがおしゃれと誰かが言ったら、みんな流されてしまうかも」

OG:(しばらく試乗して)確かに軽快で小気味よい走りをしますね。都心部での使い勝手もなかなか良さそうです。

HR:アイオニック5もそうなんだけど、食わず嫌いしてしまうには、もったいないデキなんだよね。


「ヒョンデらしい滑らかなさがあってLOVE!」と新人編集部員。    花村英典

OG:ガチっとしたボディの安心感は絶大ですし、操舵感もカッチリしているけど、ヒョンデらしい滑らかなさがあってLOVEです(ハート)。

HR:WEBだとハートは文字化けしそうだからカタカナで(笑)。

OG:ワンペダルも、停車の瞬間のカックンが無いから乗り心地もとてもいいです。

HR:ところで、21歳の若者の周辺で、ヒョンデの知名度ってどう?

OG:まだまだですかね……。時代の先をゆくデザインはクセありなので、好みは分かれると思いますが、これがおしゃれと誰かが言ったら、みんな流されてしまうかも。

HR:ベースのコナも、コナNラインも、人と違うものが欲しい人にまずは勧めたいね。クルマのデキはいいから、まずは先入観なしに見て欲しい。

OG:価格はコナのラウンジから16万5000円アップの、506万円からです。完成度が高いだけに、リアウイングなど、一部のテイストが惜しいですね……。

HR:いや、だからSEEDなんだってば。アスラン・ザラ、コナNライン、出る!

OG:よくわからないのでスルーします……。

SPEC:HYUNDAI KONA N LINE

全長×全幅×全高:4385×1825×1590mm
ホイールベース:1660mm
駆動方式:2WD(FF)
車両重量:1790kg
最高出力:204ps/5800-9000rpm
最大トルク:255Nm(26.0kgf・m)/0-5000rpm
バッテリー総電力量:64.8kWh
充電装置:AC200/DC(CHAdeMO)
航続距離:541km(WLTCモード)
車両本体価格:506万円