「赤ちゃんは困難を強いられた」エジプトのフェンシング選手が敗退後に妊娠7か月を公表 衝撃告白に世界も仰天【パリ五輪】

写真拡大 (全2枚)

敗退後に涙するハフェズ。(C)Getty Images

 アスリートによる衝撃的な告白だ。

 現地時間7月29日に行われたパリ五輪のフェンシング女子サーブル個人3回戦で敗れたエジプトのナダ・ハフェズは、自身が妊娠7か月だったことを公表した。

【関連記事】「文句は理解できない」独フェンシング選手が選手村で相次いだ“苦情”に異論「私は贅沢な悩みだと感じる」【パリ五輪】

 初戦の2回戦で勝利しながら、続く3回戦で韓国のチョン・ハヨンに7-15で敗戦。悔し涙を流した試合後にハフェズは自身のSNSを更新し、「舞台には2人の選手が立っているように見えますが、実際は3人です! 私と対戦相手、そしてまだ生まれていない私の小さな赤ちゃんです!」と告白した。

「私と赤ちゃんは、身体的にも精神的にもかなりの困難を強いられました。妊娠というジェットコースターのような生活は、それ自体が大変です。しかし、生活とスポーツのバランスを保つことは大変なことでありながらも、それだけの価値がありました」

 現在26歳のハフェズ。妊娠中に五輪に向けて体調管理を続けてきた彼女の心身の苦労は想像に難くない。ゆえに今回の告白は世界でも驚きを呼んだ。英紙『The Guardian』は「妊娠7か月となると少し余裕のある履き心地の良い靴や服を着ても許されるようになる。だが、ハフェズは導電性ジャケットを着て、サーベル、金網マスクを身に着け、美しい舞台に立った」と伝え、「これはスポーツをする母親や妊婦たちにとって大きな後押しになる」とリポートしている。

 惜しくも表彰台にこそ届かずに敗れた。それでも「価値があった」と挑戦に胸を張ったハフェズには、あっぱれと言うほかにない。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]