静岡県熱海市でリゾート施設を運営する「ACAO SPA & RESORT」は経営が行き詰まったとして、民事再生法の適用を申請しました。負債総額は、約63億円です。

帝国データバンクによりますと「ACAO SPA & RESORT」は7月29日、東京地方裁判所に民事再生法の適用を申請し、東京地裁から即日、保全命令を受けました。負債額は約63億円に上ります。

1954年(昭和29)に創業した「ACAO SPA & RESORT」は、熱海市錦ヶ浦地区で、老舗ホテル「ホテルニューアカオ」と新館「ロイヤルウイング」の大型ホテルを運営し、ピーク時(2018年12月期)の年売り上げは約48億600万円を計上しました。

しかし、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で業態の大幅縮小を余儀なくされ、

2021年12月期の年売り上げは約9億6,300万円まで減少するなど経営が悪化。2つのホテルを売却して、保有する植物園や海水浴場の運営、不動産開発などを進めたものの、経営改善のメドが立たず、自力再建を断念したということです。

売却したホテルはいずれも営業を続けており、自社保有の植物園や海水浴場の営業も継続しています。

「ACAO SPA & RESORT」は今後、東京地裁や監督委員に選任された弁護士の監督を受けながらスポンサーを探し、事業の再建を目指すとしています。