先の東京都知事選にも立候補した発明家・ドクター中松氏が、7月17日にXにポストした内容に非難が殺到している。

 中松氏は、

《96.1歳で免許更新に来ました。》

 と、自身が運転席に座っている写真と、自動車学校職員に囲まれながら車椅子に乗ってピースのポーズを決めた記念写真の2枚を投稿した。

 96歳にして自動車免許を更新し、これからも車の運転を続けることを高らかに宣言したのだ。

警視庁が発表した、2023年高齢運転者交通事故発生状況によると、65歳以上の高齢者が起こした交通事故発生件数は4819件。2023年に起きた交通事故発生件数は全体で31,385件なので、じつに15.4%が高齢者の起こした事故なのです。過去3年で割合は横ばいしていますが、高齢者の交通事故の件数は年々増えていることが分かります。

 また、2023年に運転免許証が自主返納された件数は38万2957件と警視庁から発表され、そのうち75歳以上の返納数は、26万1569件と約70%を占めています。 2019年に東京・池袋で起きた当時87歳の飯塚幸三受刑者が運転する車の暴走事故により、母子2人が亡くなった事件も記憶に新しいですよね。

 世間では、事故で他人を巻き込まないためにも『高齢者になったら免許を返納しよう』という流れになっているのは間違いありません」(政治部記者)

 こうした風潮に反旗を翻すような中松氏の投稿にX上では、非難轟々だ。

《お願いです。人を殺してしまう前にどうか返納をしてください。》

《飯塚の事故から何も学んでないな。人の命を軽く見るもの大概にしろ》

《いや笑えない。武勇伝にしないでくれ。絶対運転しないでほしい。若い命奪わないでそのまま返納しろよ。》

 こうした非難を受けてか、7月18日にドクター中松氏はXを更新。車は運転をしないことを前置きし、免許更新の理由について

《私が発明した「ウクルマ(地面を浮いて走り衝撃も吸収する車)」他、高齢者等の移動に便利クルマを完成するために日々努力をしております。災害時にガレキ、道路の寸断などを乗り越える(浮く)クルマが日常的にも高齢者等の暮らしの足になると考えております。 高齢者でも事故を起こさない『ウクルマ』を運転するために免許を更新しています》

 と、現在進めている“新たな発明”のために免許を更新したと明かしている。事故のない“夢の車”ならいいけれど……。