AFX通信によると、仏通信・メディア複合企業のビベンディ・ユニバーサルは、米投資会社コールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)から提示された買収案を拒絶したことを明らかにした。英フィナンシャルタイムズ紙によると、買収提示額は400億ユーロ(約5兆9980億円)とみられており、実現した場合は史上最高額での企業買収となっていた。

  同社は、「KKRから友好的な(買収の)意欲を示された」との声明を発表。しかし、買収案を検討した結果、買収協議が決裂したことを明らかにした。同紙は関係者筋の話として、両社が3週間前から綿密な協議を重ねていたと報道。また、仏ルモンド紙は、KKRがペルミナと共同で買収案を提示したと伝えている。ビベディの株価は先週、買収憶測の高まりを受けて上昇していた。

  提示されたとみられる400億ユーロは、ビベンディの時価総額(約350億ユーロ)を15%上回る。買収案拒絶の理由としては、米企業の傘下に入ることで同社が仏政府から受けている税制支援を失うことに加え、フランスで政治的な影響が生じることへの懸念が指摘されている。同社は5月、最大株主であるセバスチャン・ホールディングスによる386億ユーロの買収案について、「現実的でない」との理由で拒否している。【了】