XFN-ASIAによると、欧州航空大手エアバスの中国法人であるエアバス・チャイナのローレンス・バロン社長は10月31日、広東省珠海で開かれている航空ショーで、中国に建設を予定している組立工場で、600人を雇用する計画を明らかにした。従業員はドイツのハンブルグ工場で訓練する計画。

  エアバスは10月26日に、中距離型旅客機「A320」の組立工場を中国北部の港湾都市、天津に建設し、2009年に完成し、月産4機のペースでA320を製造すると発表している。ハンブルグ工場から半製品、部品を送り、天津工場で組み立てる。工場建設とともに中国が150機のA320を購入することも決まっている。

  バロン社長は、天津工場では中国向けだけでなく欧州市場向けにもA320を生産する見通しも明らかにした。事業の詳細については、中国政府が関連手続きを経て、工場建設を正式に承認してから明らかになると見られる。エアバスは中国市場について、今後20年間に、1790機程度の航空機需要があると予想している。【了】

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