アーセナルの冨安健洋【写真:Getty Images】

写真拡大

プレミアリーグ最終節で今季2点目となる起死回生の同点ゴール奪取

 イングランド1部アーセナルは現地時間5月19日、プレミアリーグ最終節でエバートンを2-1で下した。

 奇跡の逆転優勝が叶わなかったこの一戦で、日本代表DF冨安健洋が躍動。1点ビハインドの状況で今季2点目となる起死回生の同点ゴールを決めるなど存在感を発揮したパフォーマンスに、現地メディアは最高評価を与えている。

 前節終了時点で首位マンチェスター・シティ(勝ち点88/得失点差+60)、2位アーセナル(同86/得失点差+61)がトップ2に並び、最終節では優勝を懸けた大一番に。アーセナルが逆転優勝を果たすには、エバートン戦での勝利が絶対条件。そのうえでシティが引き分け以下に終わることが求められた。

 冨安は左サイドバック(SB)として先発。チームは勝つしかない状況で前半40分、フリーキックから先制点を献上し本拠地は嫌なムードに包まれたが、これを払しょくしたのが冨安だった。同43分、右サイドからMFマルティン・ウーデゴールが中央へクロスを送ると中央で右足を振り抜き、逆転優勝に望みをつなぐ起死回生の同点ゴールとなった。

 アーセナルは後半、DFガブリエウ・マガリャンイスが接触プレーで負傷交代。代わって入ったDFオレクサンドル・ジンチェンコが左SB、冨安がセンターバックに入ったなかで後半44分、カウンターから最後はFWカイ・ハフェルツがゴールネットを揺らし、これが決勝点となって2-1と競り勝った。

 他会場ではシティがウェストハムに3-1で勝利。この時点でシティのプレミア史上初となる4連覇が決まり、アーセナルは2-1で白星を飾るも、20年ぶりの優勝は叶わなかった。そのなかで、現地メディア「football.london」はこの試合の採点で冨安にチーム最高評価となる8点を与えて、パフォーマンスを絶賛している。

 寸評では「意外にもアーセナルで最も脅威的な攻撃陣の1人」と、勝負強さが光った決定力や攻撃力に脱帽し「ゴールを決めたし、もっと得点できたかもしれない」と称えた。守備面でも大きく崩れるシーンはなく「最後には左サイドバックで穴埋めをするなど、多才ぶりを発揮」と喝采が送られていた。(FOOTBALL ZONE編集部)