リバプールでの最後の指揮を執ったユルゲン・クロップ監督【写真:ロイター】

写真拡大

クロップ監督のラストゲームは2-0勝利で有終の美

 イングランド1部リバプールは現地時間5月19日、プレミアリーグ最終節でウォルバーハンプトンと対戦し、2-0で勝利を収めた。

 ユルゲン・クロップ監督のラストゲームが終了した直後、オランダ代表DFフィルジル・ファン・ダイクとイングランド代表DFトレント・アレクサンダー=アーノルドが見せた涙に現地メディアが注目している。

 9シーズンにわたってリバプールを指揮したクロップ監督にとってラストゲームとなった一戦は、前半28分に相手MFネルソン・セメドが足裏の踏みつけで一発退場となると、同34分にMFアレクシス・マック・アリスターがヘディングで先制点を奪い、同40分にDFジャレル・クアンサーがネットを揺らしてリードを広げる。後半も攻め続けるが、追加点を奪うことはなく、2-0で終了した。

 試合終了直後、クロップ監督はベンチの選手やスタッフと抱擁を交わし、ピッチで戦った選手を笑顔で労った。1人ひとりと抱擁を交わしたあと、クロップ監督がファン・ダイクと目を合わせると、ファン・ダイクは感情を抑えきれなくなった様子で、クロップ監督に顔を埋めるように熱い抱擁を交わし、涙を拭っていた。

 現地メディア「リバプール・コム」は「ファン・ダイクはクロップの最後の試合を終えたあとに抱き合い、明らかに感情的になっていた」と取り上げ、試合後のコメントも紹介。クロップ監督との感情が溢れ出た抱擁について尋ねられると、小さな声で「きついよ……それでも、人生は続くんだ」と答えたという。

 一方、英メディア「talkSPORT」は「リバプールのスター選手が感動シーンで目が潤む」と見出しを打ち、試合後のセレモニーでのクロップ監督の最後のスピーチを終えた際に涙を浮かべるアーノルドに注目。「スピーチ後にサポーターと一緒に選手とスタッフでYou’ll Never Walk Aloneを合唱した際、アーノルドが目に涙を浮かべる姿が見受けられた」と振り返っている。

 スピーチの最中にクロップ監督の口から、アルネ・スロット監督の就任が明かされる異例の“フライング発表”もあったが、クロップ体制を支えてきたファン・ダイクとアーノルドが新生リバプールの中核を担うことに間違いないだろう。(FOOTBALL ZONE編集部)