20日、東京都江東区の東京ビッグサイトで開かれたMNPに関連するパネルディスカッションの会場(撮影:佐谷恭)

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番号を変えずに携帯電話の契約事業者を変更できるサービス「番号ポータビリティ制度(MNP)」を利用して、キャリアを変えたい人はわずか8.9%――。インターネットリサーチのインフォプラントは、24日に始まるMNPの利用動向について、こんな調査結果を発表した。

 同調査は、15−59歳のインターネットユーザー1300人(男性654人・女性646人)を対象に、10月13−16日の4日間で実施。MNP利用の意向を示した人のうち、9月1日から始まっている各社の事前予約キャンペーンに申し込んだ人の割合は、ほんの0.4%に過ぎなかった。「変更したくない」と答えた人の割合を見ると、7割を超えている。ユーザーはまだそれほど関心がないようだ。

 一方で、携帯各社の今年の秋冬商戦は異常な加熱ぶりだった。新商品説明会では、auが12機種、ソフトバンクモバイルが13機種、ドコモが14機種を発表し、それぞれ過去最大となった。競合とのライバル意識もあからさまで、最後に発表したNTTドコモは、サービス内容などの他社との違いをグラフで比較し、優位性をアピールする熱心さを見せた。

 同調査ではまた、キャリア変更の理由についても報告しており、「基本料金を抑えたい」(1位、36.5%)、「月額利用料全体を抑えたい」(同1位、36.5%)、「通話料金を抑えたい」(4位、27.8%)と料金に関する懸念・要望が目立った。サービスや機能の充実さを変更理由に挙げる割合は、料金のほか「気に入ったデザインや色の端末を使いたい」(3位、27.8%)よりも低い結果となった。

 20日、東京都江東区の東京ビッグサイトで開かれているPCとデジタルの総合展「WPC TOKYO 2006」では、MNPに関連するパネルディスカッションが行われた。出席したドコモとauの担当者の主たる関心はサービスや機能に向かっているようで、携帯電話の将来像について熱く語り続けたが、料金については「定額制で上限設定をしている」と述べるにとどまった。

 料金値下げのユーザーからの要望に対し、サービス向上で応えたいとするキャリア各社…。MNPを前に、携帯各社が空回りしているのは、このギャップに原因があるのでは?【了】

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