アメリカ東部時間の2024年3月5日10時(日本時間の6日0時)過ぎから、Facebook、Instagram、Threads、Messengerで障害が発生し、サービスが利用できなくなりました。記事作成時点では復帰していますが、これまでのところ原因は明らかになっていません。

Meta's Facebook, Instagram back up after global outage | Reuters

https://www.reuters.com/technology/metas-facebook-instagram-down-thousands-downdetector-shows-2024-03-05/

Facebook, Instagram, Messenger, and Threads were all down - The Verge

https://www.theverge.com/2024/3/5/24091207/meta-outage-facebook-instagram-threads-down-signed-out

Meta Servers Broken, All Quest Headsets Unusuable

https://www.uploadvr.com/meta-servers-malfunctioning-quest-unusable/

現地時間の3月5日10時ごろから、FacebookやInstagramなどMetaのサービスのユーザーが相次いでアプリが強制ログアウトされ、ログインできなくなったとSNSに報告しました。

技術的な障害情報をモニターしているサイト・Downdetectorによると、ピーク時にはFacebookで約55万件、Instagramで約9万2000件の障害報告があったとのこと。



また、MetaのVRヘッドセットであるQuestにも不具合が発生し、Wi-Fi接続したスタンバイ状態のQuest 2およびQuest 3の画面には「問題が発生しました」と表示されて、メインシステムのインターフェースが表示されなくなったとのこと。

問題の大きさはアメリカ政府も対応に出るほどで、ホワイトハウスのアメリカ国家安全保障会議の報道官はメディアに対し、「事件を注視していますが、これまでのところ具体的な悪意あるサイバー攻撃は認識していません」と述べました。

また、Metaの広報担当者であるアンディ・ストーン氏はX(旧Twitter)に、「私たちのサービスへのアクセスに問題があることを承知しています。現在、この問題に取り組んでいます」と投稿しました。



Metaのサービス障害は約2時間で復旧し、通常通りに利用することが可能になりました。Facebookのログインステータスの履歴では、5日の10時17分(日本時間の6日0時17分)に大規模な障害が発生した後、1時間50分後の12時7分(2時7分)に復旧したことが報告されており、記事作成時点で最新である14時27分(4時27分)の報告で「解決済み」とされています。ただし、Metaはこれまでのところ障害の具体的な原因などについては明かしていません。

ストーン氏は続報の投稿で「本日初め、技術的な問題により一部のサービスにアクセスすることが困難になりました。可及的速やかに問題を解決しましたが、影響を受けた皆様にはご迷惑をおかけして申し訳ございませんでした」と述べました。



原因が明らかになっていないため、インターネット上ではさまざまな臆測や反応が飛び交っており、特に3月5日は2024年のアメリカ合衆国大統領選挙の予備選挙が集中する非常に重要な日である「スーパーチューズデー」だったため、投票に関連する問題ではないかとの声が挙がりました。

中には、「シンガーソングライターのテイラー・スウィフト氏がInstagramで投票に行くように呼びかけたのが選挙妨害にあたるとしてサービスが停止されたのではないか」と非難する突拍子もない指摘もあったとのことです。

Xの所有者であるイーロン・マスク氏はXに、「もしあなたがこれを読んでいるのなら、それは我々のサーバーが動いているからです」と投稿して障害の発生を皮肉りました。なお、Xはマスク氏による買収後にたびたびサービスの中断に直面しており、2023年12月にはサービスが停止してアメリカやフランスなど広範な地域で7万7000人のユーザーが障害に見舞われたことがあります。



Metaの複数のサービスにまたがる大規模な障害が発生したのはこれが初めてではなく、当時Facebookだった2021年にも大規模な障害でシステムがダウンしており、この時は復旧に6時間かかりました。