篠田麻里子

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 近年、ビデオリサーチが調査する視聴率に勝るとも劣らぬ注目を集めているのが広告付き無料配信の再生数だ。その1月の結果が出揃った。テレビ局別の総再生数1位はフジテレビ、2位は意外にも……。

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【写真を見る】「史上最多再生数」となった大胆なベッドシーンが話題に!“不倫妻”役の篠田麻里子

 たとえ視聴率で稼げなくても、広告付き無料配信で稼ぐ。2022年放送のドラマ「silent」(フジテレビ)の大ヒットにより、各局の意識は変わったと話すのは民放プロデューサーだ。

「『silent』の第4話は、TVerでの見逃し配信が民放ドラマの歴代記録を更新する582万回。翌23年3月期のフジの決算を見ると、放送収入はタイム広告もスポット広告も落ちているのですが、配信広告は前年の20億円から48億円と実に74%もアップしたのです。視聴者にとっては無料配信ですが、広告がついているので営業方面でも無視できない数字になってきました」

篠田麻里子

「silent」以後、フジが広告付き無料配信狙いに舵を切ったことは、デイリー新潮も23年5月11日配信の「奈緒主演『あなたがしてくれなくても』は配信で大成功 他局からは『フジの作戦勝ちですね』の指摘」で報じた。

「1月の第1週は原田泰造が主演の『おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか!』(東海テレビ制作)が89万回と、フジとしては歴代第1位の見逃し配信数を記録。第2週は月9『君が心をくれたから』が300万回に迫る好発進でドラマ部門1位に。第3週も小芝風花が主演の『大奥』や木梨憲武が主演の『春になったら』(関西テレビ制作)が300万回超でスタートしたため、1月の総再生数は6978万回と首位を獲得しました」

 そして、フジに継ぐ2位に躍り出たのが……。

篠田麻里子が稼ぐ

「テレビ朝日です。しかも、総再生数は6956万回とフジに迫っています」

 テレ朝は昨年の世帯視聴率で三冠、個人視聴率で二冠(全日・プライム)を達成したばかりだ。

「広告付き無料配信を支えているのは、約4年ぶりに復活した『おっさんずラブ―リターンズ―』と老舗シリーズの『相棒』です。さらに、1月20日、『離婚しない男―サレ夫と悪嫁の騙し愛―』がスタートしたことが大きかった」

 伊藤淳史が主演の「離婚しない男」は、妻の浮気現場を目撃して離婚を決意するものの、可愛い一人娘の親権は渡したくない。弁護士に相談するも父親が親権を獲得できた例は少ないと言われ、娘の親権のために妻の不倫の確実な証拠を掴むことを心に誓う――。脚本は3月末で放送作家業からの引退を表明し、今作が地上波連ドラ最後の作品となる鈴木おさむだ。

「悪嫁(およめ)役は放送直前まで発表されませんでしたが、フタを開けたら実生活でも浮気スキャンダルで離婚したばかりの元AKB48・篠田麻里子。夫が親権獲得に奔走するのをよそに、隣人の小池徹平と体当たりのベッドシーンを演じています。第1話はテレ朝の広告付き無料配信再生数としては史上最多となる420万回を突破し、第3週はドラマ部門で1位になりました」

 もっとも、「離婚しない男」の初回視聴率は3・6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区・世帯)だった。

再生数を稼ぐ方法

「土曜23時30分スタートの深夜ドラマですから、高視聴率は望めません。リアルタイムの視聴率は望めなくても再生数を稼ぐドラマの共通点は、『silent』のようにしっとりと泣かせるストーリーで、美女とイケメンがアップのワンショット、長回しが多いこと。今期のフジでは、永野芽郁と山田裕貴の『君が心をくれたから』がそれに当たります。ただし、『離婚しない男』はこれには当てはまりません」

 再生数を稼ぐには、もうひとつのパターンがあるという。

「セクシャルな要素を多く含み、家族など大勢では見づらいもの。つまり、夫婦・不倫ものです。これを実直に実践し、地上波ではギリギリの――すでに超えているという声もありますが――、セクシャルシーンに挑んだのが『離婚しない男』です」

 フジとテレ朝の広告付き無料配信への挑戦は理解できた。続く3位はTBSという。

「TBSは日曜劇場『さよならマエストロ〜父と私のアパッシオナート〜』が好スタートを切ったことや、宮藤官九郎が脚本の『不適切にもほどがある!』が初回300万回を突破。さらに、バラエティの『水曜日のダウンタウン』の存在が大きい。『水ダウ』はバラエティ部門で必ず1位で、ドラマに匹敵する再生数を誇っています。1月の総再生数は5701万回でした」

 松本人志の問題があっても「水ダウ」は稼いでいるのだろうか。

首位を目指せ!

「今のところ変わりません。これは『人志松本の酒のツマミになる話』(フジ)も同様で、ダウンタウンの番組は再生数が取れるという証です。もっとも、松本の収録分がなくなった時、どうなるのかはわかりません」

 3位がTBSということは……。

「日本テレビが4位です。昨年の年間個人視聴率では一冠(ゴールデン)に終わった日テレですが、年明けから三冠を走ってきました。しかし、総再生数は4953万回で5000万回にも届いていません。5位のテレビ東京(4462万回)に迫られつつあります」

 高視聴率はむしろ、再生数を望めないということだろうか。

「リアルタイムで視聴率を稼ぐのは、サッカーや野球などのスポーツ中継、ニュースや朝の情報番組など。そして、再生数を稼ぐドラマとは真逆の家族で見やすい健全なドラマやバラエティになりがちです」

 とはいえ、昨年の年間視聴率で日テレを抜いたテレ朝が再生数で2位だ。

「TVerなど見逃し配信に呼び込む戦略が不足しているのでしょう。日テレでは上層部から檄が飛んだと聞きます。『広告付き無料配信でも首位を目指せ! せめて最下位から早急に脱却せよ!』と」

 日テレが再生数を稼ぐ戦略は生まれるだろうか。

デイリー新潮編集部