中尾ミエ

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 芸歴61年を超える歌手の中尾ミエ(77)が、2月9日からの4日間、東京・有楽町の劇場「I'MASHOW(アイマショウ)」で喜寿記念のライブ「No Time At All〜人生もっともっと楽しまなくちゃ〜」を開催する。デビューから第一線での活躍を続ける本人が意気込みを語った。

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「誕生日を迎えた去年の6月に丸の内・コットンクラブで喜寿ライブを開いたら、おかげさまで好評を頂けました。今回は会場も大きくなったし、回数も5回に増えた。だから、今回はゲストも招いてより豪華にしたの」

「『可愛いベイビー』が私ののれん」

 中尾のデビューは昭和37年で、前年に米国で発売されたコニー・フランシスの「Pretty Little Baby」をカバーした「可愛いベイビー」がいきなり大ヒットを記録。その後は、人気グループのクレージーキャッツや、ザ・ピーナッツらが出演した国民的音楽バラエティー番組「シャボン玉ホリデー」で、トークや笑いのセンスを鍛えられた。

中尾ミエ

「振り返ると『可愛いベイビー』が私ののれん。あの大きなのれんがあるからこそ、歌手としてここまでやってこられた。『シャボン玉ホリデー』は30分番組だったけれど、本番までにはリハーサルを含めて1週間もかけていた。歌だけでなくコントもやって大変だったけれど、いろいろなことを勉強できた。いまの私の下地になっており、私を育ててくれた番組ですね」

公園で雲梯にぶら下がって筋トレ

 70代に入った令和元年と、3年後の令和4年に出演したミュージカル「ピピン」では、空中ブランコでのアクロバットにも挑戦。3メートルの高さで揺られ、逆さまの状態で美声を披露する姿は喝采を浴びた。

「お話を頂いた時は“エーッ!”と驚いたけれど、“中尾ならできる”と思って依頼してくれたんだから、“やるしかない!”って思ったワケ。舞台の稽古に入る前からスポーツジムだけじゃなく、自宅近くの公園で雲梯にぶら下がって筋肉を鍛えました。私もプロだから、単に“できます”という程度じゃダメ。自分がプロとして満足できる最高のものを提供しないと、お客さまには喜んでいただけない。あの挑戦で新しい一面を見つけて、世界が広がったと感じています」

「70代は老け込む年齢じゃない」

 今回の公演には、平成27年から令和元年にかけて中尾が主演とプロデュースを担ったミュージカル「ザ・デイサービス・ショウ」の共演者がゲスト出演する。正司花江(87)、光枝明彦(86)、尾藤イサオ(80)、モト冬樹(72)の四人がステージを盛り上げる。

「声をかけたら出てくれることになって。五人の合計年齢は400歳を超えるけど、また元気な四人とロックバンドができる。いまからとても楽しみです」

 ステージでは、何度も衣装を替える予定だ。

「お客さまは歌はもちろん、素敵な衣装も楽しみにしていると思う。団塊の世代はまだまだ元気だけれど、出かける機会が少ないとも聞きます。以前から、彼らが楽しめる機会を提供したいと思っていたの。せっかく有楽町まで足を運ぶんだから、オシャレして友だちを誘って来てほしい」

 ライブタイトル「No Time At All」はミュージカル「ピピン」で歌った楽曲にちなんでおり、意味は“あっという間に”だ。

「私もそうだけど、70代は老け込む年齢じゃない。とはいえ、今日は元気でも明日は分からない世代。後悔はしたくないし、一年一年は貴重だから、できることは何でも取り組みたい。私はその一つひとつが“終活”だと思っています」

 多忙な日々を満喫中だ。

「週刊新潮」2024年2月1日号 掲載