伊東純也

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「目が覚めると、伊東さんの顔が私の目の前に…」

 週刊新潮が報じた、サッカー日本代表・伊東純也(30)が性加害で刑事告訴されていた一件。後編では「性加害」の全容について詳報するが、中編では二人がホテルに連れていかれるまでの経緯と、飲み会での伊東の「耳を疑う衝撃発言」について報じる【前中後編の中編】

※この記事では女性の被害に関する詳細な描写があります。フラッシュバック等の症状のある方はご留意ください。

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【写真を見る】「生々しすぎる」“性加害疑惑”の現場となったホテル

 2023年6月21日未明、大阪・中之島のリーガロイヤルホテルのベッドで意識を失っていた20代の女性は、その時の様子をこう振り返る。

伊東純也

「パッと目が覚めた時には、伊東さんが私の上に覆い被さっている状態。部屋は暗かったのですが、伊東さんの顔が私の目の前にあるのはわかりました。その光景は、はっきり覚えています」

 伊東が女性を酒に酔わせて心神喪失・抗拒不能に陥らせた上、性的同意を得ずに行為に及んだ――。被害者本人(以下Aさん)による重大な証言である。

 Aさんは昨年9月以降、伊東側に謝罪を求め続け、さらに11月に入ってからは弁護士を通じて話し合ってきた。

反省や誠意が感じられない伊東

 一方で伊東側は女性との行為は認めながら性的同意を主張。金銭による示談を提示するとともに、示談が成立した場合の条件に「口外禁止条項」を盛り込むよう女性に迫ったのである。彼女からすれば、その主張はあまりにも彼自身に都合の良すぎるものだった。

 反省や誠意が感じられない伊東の刑事告訴にAさんが踏み切ったのは、年明けのこと。告訴状は2024年1月18日、警視庁碑文谷警察署に提出され受理されている。警察も事態を重く受け止めていることが確認でき、週刊新潮は取材を開始。
 本件には実は、Aさんと共同で告訴人に名を連ねる被害女性がもう一人存在している。だが、その被害状況を詳述する前にまずは事件に至る経緯を整理するため、時計の針をいったん10カ月前のある一日に巻き戻そう。

 Aさんは現在、都内の医療機関に勤務しながら芸能事務所と業務委託契約を結び、活動をしている。彼女が伊東と接点を持つに至ったきっかけは、昨年3月18日に参加したとある会食だった。

「会食の席で事務所の社長から、ある男性の紹介を受けました」

 とはAさん。ここでは仮にその人物をX氏としよう。

「Xさんが具体的に何の仕事をしているのかは分かりませんでしたが、YouTubeの動画とかを使って、スポーツ関係の仕事をしているという話でした。実際、私は4月ごろ、XさんからあるYouTube動画に出演する仕事を依頼されてもいます。Xさんとはその後、社長も同席し、三人で食事したこともありました」(同)

事件のキーマン

 このX氏こそ今回の件のキーマンで、伊東のマネジメント担当者である。
 X氏は当時、スポーツビジネス分野でのコンサルティングやスポーツ選手のマネジメントを手掛ける、「D-Sports」社の社員(現在は退社)。そのX氏からAさんは以下のような連絡を受けたという。

「突然、インスタグラムのダイレクトメッセージ(DM)を通じて“大阪でサッカー日本代表の試合があるから観にこないか”と誘いを受けたのです」(Aさん)

 それは大阪・吹田のパナソニックスタジアム吹田で2023年6月20日に開催された、日本代表とペルー代表の親善試合観戦の誘いだった。

「さらにXさんからは、“一緒に大阪に来ることができる友達いる?”とも連絡を受けました。そこで私は事務所の社長にXさんのDMの件を報告し、“仕事につながらないのなら、大阪には行きたくない”とはっきり伝えたのです」(同)

 だが、X氏は事務所社長と連絡を取り合い、Aさんらを大阪に向かわせる口実を作り上げた。彼女に代わり、当の事務所社長が語る。

「Xさんには過去にも、タレントのキャスティングで世話になったこともあって、依頼を断りづらい関係にありました。とはいえ、無理やり、女の子たちを大阪に連れて行くことはできない。Aさんの言葉を伝えたところ、Xさんから“(伊東)純也がどんな女の子が来るのか楽しみにしている。番組の撮影もあり、その現場に女の子を見学の名目で連れて行けるから”と言われて、押し切られてしまったんです」

「番組」とは今年1月放送の「夢対決2024 とんねるずのスポーツ王は俺だ!!」(テレビ朝日系)のこと。伊東は代表戦翌日に大阪で行われるその番組収録に参加する予定で、

「Xさんは自分に“現場には番組プロデューサーやテレ朝のお偉いさんがいるから、女の子を彼らに紹介しよう。そしたら絶対、仕事を振ってくれるから”と熱弁をふるっていました。僕がその話をAさんに伝えたうえで、自分も大阪に同行するからと言い、最終的には彼女も友人女性との大阪行きに同意してくれました」(同)

「“お仕事にもつながるから”と誘われ…」

 ここでもう一人の被害者である、20代の友人女性(以下Bさん)の話にも耳を傾けよう。なお彼女もまた、Aさん同様に芸能活動を行っている。

「Aちゃんとは20歳の頃に、演技のレッスンで出会いました。同い年ということもあり、プライベートで遊ぶ間柄になって。彼女に“お仕事にもつながるから”と誘われ、私も大阪行きを決めてしまったんです……」

 こうして6月20日昼過ぎ、Aさん、Bさん、事務所社長、X氏の4名は品川駅に集合。東海道新幹線に乗った一行が新大阪駅に着いたのは午後5時ごろだった。

「われわれはホテルにチェックインせず、Xさんが手配したレンタカーに同乗して、直接吹田のスタジアムに向かいました」

 とは前出の事務所社長。

「Xさんが用意してくれたチケットの席は日本代表のベンチのすぐ上という良い場所。控え選手がウォームアップする様子も目の前で観ることができた」(同)

 この日、日本代表はペルー代表に4−1で快勝。伊東も右ウイングで先発出場し、後半18分には三笘の折り返しを受けてゴールを決め、勝利に貢献した。

飲み会には他の代表選手も

 スタジアムを午後9時ごろに後にしたAさん、Bさん、事務所社長の三人は大阪市内のビジネスホテルにチェックイン。各自、部屋でしばし休憩を挟み、午後11時ごろに北新地の焼肉店に入ったという。社長が言う。

「僕は何とかXさんから仕事をもらいたかったので、Xさんには“女の子にはガンガン飲ませて、盛り上がった状態で選手たちと合流させますよ”と調子のいいことを言っていました。ですが、実際には三人とも軽くお肉をつまみながら、ビール1杯とサワー2、3杯くらいしか飲んでいません」

 続けて、

「実はXさんからは“伊東が宿泊するホテルでの飲み会になるかもしれない”と聞かされていた。しかし入店して1時間半ほど経った頃、Xさんから連絡が入り、“他の選手も集まっている店があって、そこで飲むことになったから、すぐに女の子たちと来てくれ”と告げられたのです」

 一同がタクシーで向かった先は大阪・西区の飲食店。その時点で、時計の針は午前1時ごろを指し示していた。

「店は貸し切りで、半ば閉まった状態のシャッターを潜って入店したのを覚えています」

 そうAさんは述べる。彼女やBさん、事務所社長らの話によれば、伊東のほかに同じ日本代表FWの前田大然(26)=スコットランド・セルティック所属=と浅野拓磨(29)=独・ボーフム所属=も店内にいたといい、

「選手や私たちのほかにも、女の子が何人かいました。私たちが入店した時、伊東さんは入り口から見て右側のカウンターにいたんですけど、私たちが店の奥のテーブル席に着くと、彼も私たちのところに移動して来たんです」(同)

「三笘よりも、俺の方がイケてるでしょ」

 伊東はAさんとBさんの間に割り込む形で座り、事務所社長とX氏も同じテーブルに着席。彼女たちは焼酎の割モノ数杯とグラスのシャンパンを1、2杯飲んだものの、二人とも酒に強く、店内で酔うことはなかった。一方で伊東は酒が進むにつれて気分が良くなったのか、自分と三笘、どっちの方が足が速いかという話題に。そしてある質問を彼女らに投げかけたという。

「キミたちは三笘派なのか、伊東派なのか」

 彼女たちが声をそろえて「三笘派」と答えたところ、

「“センスがない。あいつ(三笘)は遊ばないから、つまらない。三笘よりも、俺の方がイケてるでしょ”と、男として三笘選手よりも、自分がイケてると力説していました」(Aさん)

 やがて、ボルテージが上がった伊東は性的な話題を口にするようになったといい、

「伊東さんがその日の試合中に脚を負傷したという話からマッサージの話題になり、そのうち誰も聞いていないのに“メンエス(メンズエステ)によく行く。(エステティシャン相手に)本番(行為)をやったこともある”と言い出したんです。私が“有名人なのに、そんなことをして大丈夫なんですか”と聞いたら、“大丈夫、大丈夫”って平気な顔をしていました」(同)

 彼女たちによれば、その店での滞在時間は1時間程度で、

「飲み会はまだ続いていたのですがXさんが“そろそろ行こうか”と言い出して、店の外に出ました」(Bさん)

“ホテルで飲むから”

 伊東、Aさん、Bさん、X氏の4名はX氏が用意したレンタカーに乗り込んだという。AさんとBさんはX氏から「人目につくから、早く車に乗り込んで」とせかされて乗車。一方で事務所社長はX氏に「大丈夫だから」と乗車を拒絶されてしまう。社長の不在に気付き、不安になったAさんが車内から社長に電話を掛けようとしたが、

「Xさんから“事務所の社長には連絡してあるから大丈夫”と止められたんです。車内で“どこに行くんだろう、どこかのバーかな”と考えていたら、伊東さんが誰かと電話を始めて“今から女の子たちとホテルで飲むから”と言っているのが聞こえました」(Aさん)

 これらの経緯については、伊東本人、X氏、マネジメント会社、代理人弁護士らに取材を申し入れたが、彼らは反論はおろか、一切の回答を拒否したのである。

 その後、到着したホテルでAさんとBさんが受けたと語る「おぞましい性被害」の全容を後編で報じる。

「週刊新潮」2024年2月8日号 掲載