「グレイトギフト」(テレビ朝日の公式HPより)

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 木曜ドラマ「グレイトギフト」(テレビ朝日)が話題になっている。1月18日の初回視聴率(ビデオリサーチ調べ、関東地区・世帯:以下同)は9・8%で、今期のドラマでは日曜劇場「さよならマエストロ〜父と私のアパッシオナート〜」(TBS)の11・4%に次ぐ第2位だ。第2話は7・6%に落ちたものの、まだまだ上位にいる。

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 主演の反町隆史(50)が演じるのは病理医だ。これまで木曜ドラマ枠には米倉涼子が天才外科医を演じた「ドクターX〜外科医・大門未知子〜」があり、次々と患者を手術し、難病から救っていった。病理診断を行う専門医が主人公では、手術で患者を救うドラマにはなりそうもない。民放プロデューサーは言う。

「グレイトギフト」(テレビ朝日の公式HPより)

「脚本の黒岩勉氏は、福山雅治と大泉洋の共演で話題を呼び高視聴率も記録した『ラストマン―全盲の捜査官―』はじめ、鈴木亮平の『TOKYO MER〜走る緊急救命室〜』、木村拓哉の『グランメゾン東京』(いずれもTBSの日曜劇場)など、人気男優ものを書かせれば天下一品ですから、中身もしっかりしています」

 公式ホームページには《熾烈な権力争いを巡る、サバイバル医療ミステリー》とある。入院中の元総理が急死したため反町が病理解剖を行うと、見たことのない球菌を発見。病院内ではこの“ギフト”と呼ばれる球菌のために命を落とす者が続出し、殺人球菌であることがわかる。ギフトを権力闘争に利用する外科医(佐々木蔵之介)に反町が巻き込まれる一方で、いったい誰がギフトを生み出したのかというミステリードラマでもある。

 おどろおどろしさを予感させるが、第1話から良い意味で視聴者を裏切ったのが反町だった。SNSにはこんな声が広がっている。

オドオドした反町

《反町がただただ可愛いんだよな さっさと特命に駆け込め》

《反町氏、あんま詳しくないけどもっと強くてガツガツした男らしい役が多いイメージだったから気弱なおじちゃんでかわいいな》

《久々に食い入る様に見たドラマ第1話だったー おどおどした役の反町さん新鮮! 蔵之介さんは悪之介!》

「反町演じる病理医は、職場では“顕微鏡としか目を合わせない”男と呼ばれ、家庭においても妻にも一人娘にも冷たくされている、何だか弱々しい医者なんです」

 反町と言えば、「相棒」シリーズ(テレ朝)で杉下右京(水谷豊)の4代目相棒として元キャリア官僚のキレる男を演じていたが……。

「若い頃から演じてきたのはオラオラ系でした。最高視聴率35・7%を記録し映画化もされた98年の『GTO』(フジテレビ/カンテレ制作)では元ヤンキーの教師を演じ、『Over Time―オーバー・タイム』や『ラブコンプレックス』(いずれもフジ)などでイケメントレンド俳優の地位を確立しました。40歳を超えてからは『相棒』を足かけ8年務め、昨年12月に50歳となって最初の仕事が、“うだつの上がらない”病理医(公式ページより)というわけです」

 あまり見たことのない役どころだけに新鮮だ。

イメチェンは戦略か

「実は、こうしたオドオドした、言ってみれば峰竜太のような男性は、昔から視聴者、とりわけ主婦層の同情と関心を引くものなんです。ましてやイケメンの反町がそうした役を演じるとなれば、視聴率が取れるわけです」

 テレ朝が仕掛けたのだろうか。

「反町自身の戦略もあるのではないでしょうか。昨年11月22日の“いい夫婦の日”から放送が始まった資生堂のCMでは、妻である松嶋菜々子と夫婦としては初共演もして話題になりました。あのCMを反町が地で行っているのかもしれません」

 男性化粧品のCMだった。夫婦がテーブルで向かい合い、反町のアップに松嶋のナレーション「夫の肌を見ると思います。これまでの経験や思いがそこに全部刻まれているなって……」が被さる。

「94年から俳優として活動し始めて、今年でちょうど30年。さまざまな経験を積んだ上でたどり着いた演技かもしれません。また『相棒』で先輩・水谷の姿を見て思うところもあったかでしょう。『傷だらけの天使』や『熱中時代』(いずれも日テレ)を経て『相棒』にたどり着いた水谷の俳優人生は、何だか反町に似ているようにも見える。水谷には『カリフォルニア・コネクション』、反町には『POISON〜言いたい事も言えないこんな世の中は〜』というヒット曲があり、どちらも主演したドラマの主題歌という共通点もある。CMの夫婦共演も水谷が家族について話すようになったことに影響されたとみています」

 反町のイメチェンが成功を呼び寄せた?

「もちろん、共演者の良さもありますよ。良い医者かと思ったら悪人だった佐々木蔵之介、仕事はできるが言動が変わっている検査技師の波瑠、会員制ラウンジオーナーという倉科カナの役どころも良い味を出しています。尊大な大学病院の理事長を演じる坂東彌十郎も良かったのですが、初回で殺されてしまいましたし、その真相に気づいた見取り図の盛山晋太郎も第2話で殺された。贅沢なキャスティングも魅力のひとつでしょう」

デイリー新潮編集部