泉房穂氏

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 1月24日、政治評論家の田崎史郎氏(74)が「羽鳥慎一モーニングショー」(テレビ朝日)で言い放った「ちゃんと聞きなさい」がXのトレンドワードになった。田崎氏がそう言い放った相手は前明石市長の泉房穂氏(60)で、この日が5戦目だった。2人のバトルが今、視聴者の関心を集めている。

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【写真を見る】「田崎さんにキレられた」とむしろ嬉しそうに報告する泉房穂氏

 デイリー新潮は1月15日に配信した「『羽鳥モーニングショー』は年初からコロナ禍以来の高視聴率 忖度なしの『松本人志報道』と他局にはマネできない秘密が」で、11日放送の同番組の視聴率(ビデオリサーチ調べ、関東地区・世帯)が、この日の民放の全番組中で2位だったことを報じた。

泉房穂氏

 民放ディレクターは言う。

「実はこの日、自民党の政治資金パーティーの裏金問題で出演したのが泉氏で、田崎氏とのバトルが話題になりました。泉氏が『モーニングショー』にコメンテーターとして出演したのはこれが2度目で、初めて彼が出演した昨年12月29日の放送でも同様のバトルがありました」

 田崎氏vs.泉氏の初対決も政治と金の問題だった。

田崎さんにも責任ある

泉:日本の国会議員って世界でも珍しいくらいたくさん給料もらっているわけですよ。なんやかんやで4000万円とか、秘書も入れると7000万円とかいわれる金額があって、加えて今おっしゃったような政党交付金というものが315億円も税金から政党に行ってるんですから。基本的にそれでやれば良いと私は本当に思うので、それ以外に要りますか?と。で、企業・団体献金なども、例えば他の国、フランスなんかは禁止しましたし、それ以外にパーティーもわざわざする必要あるんですか?と。かつ裏金でしょ。あっちもこっちもポケット要りますか?と思うので、本来の姿はもう私としては政党交付金で各政党がやりはったらいいと思いますけどね。

羽鳥:いよいよ、そういう方向にっていうタイミングなのかなとは思いますけど。

田崎:うん、まあ、これからの議論ですけどねえ。なかなかそこまでは行かないような気はします。現実問題として……。

泉:でも、そこも言いたいんですけど、大御所に失礼だけど……。

――隣に座るレギュラーコメンテーターの玉川徹氏が笑い出し、田崎氏も苦笑している。

泉:こんな大御所が、こんな大きなテレビ番組で、「しょうがない」というようなことおっしゃるから、(国民も)しょうがないと思うんであって、もっとちゃんとビシッと言っていただいたらいいと思いますよ。

羽鳥:ですって、田崎さん。

泉:田崎さんにも責任あると思いますよ。長い間、政治の近くにいながら、ちゃんとビシッと言ってほしいですね!

田崎:なんだか雰囲気、だいぶ違いますね……。

矢継ぎ早の出演

「泉氏は独特の関西弁で早口でまくし立てる。その主張ははっきりしているので視聴者の共感も呼び、議論に火をつけたり怒りを表したりと目が離せなくなります。田崎氏は政治記者ですから、どちらかというと政権寄りの話になりがち。これまでも玉川氏と論争に発展することがありましたが、そこはプロである田崎氏が優勢でした。そこへ元衆議院議員でもある泉氏が加わり、国民目線の意見で田崎氏を打ち負かす格好となり、話題となったのです」

 そして、1月11日の2回戦では民放2位の高視聴率をあげ、さらに17日、22日、24日と矢継ぎ早に2人の対決が放送された。前述の通り、田崎氏が泉氏を制し、「ちゃんと聞きなさい」発言がトレンドになったほどだ。

「『モーニングショー』は、同時間帯の年間視聴率がNHKを含む全局で4年連続トップ、民放では7年連続トップを続けています。今年も快調なのは、この2人のバトルの影響も大きいと思います」

 それこそが「モーニングショー」の強みなのだという。

「魅力的なコメンテーターや話題になる専門家の起用が、番組の特徴のひとつです。テレ朝の社員だった玉川氏をはじめ、コロナ禍では白鴎大学の岡田晴恵教授が“コロナの女王”と呼ばれるほど注目を集めました。今回は泉氏が番組を盛り上げています。こうした人選や演出は、他の番組より一枚上手と言わざるを得ません」

 もちろん、自己主張が強く見える泉氏を嫌う向きもあるだろう。

バラエティも注目

「番組の数字が好調なので、泉氏と田崎氏をブッキングしているのでしょう。泉氏は『モーニングショー』以外にも『情報ライブ ミヤネ屋』(日本テレビ/読売テレビ制作)や『ビートたけしのTVタックル』(テレ朝)などに出演し、引く手あまた。まさに“ブレーク”中と言っていいでしょう」

 情報番組はもちろんだが、ここに来てバラエティ番組の担当者まで泉氏に注目しているという。

「彼を“変なおじさん”的なキャラで売り出す可能性を模索しているようです。もちろん、バラエティ番組にハマらない可能性も重々承知していますが、好奇心をくすぐるキャラですから」

 元政治家をバラエティに……

「橋下徹氏や東国原英夫氏、杉村太蔵氏、金子恵美(めぐみ)氏らは、コメンテーターとしてなら出演してくれますが、バラエティ番組に出てくれる元政治家はなかなかいません」

 泉氏は明石市長時代に複数回、パワハラ問題が報じられている。2019年には、国道2号の拡幅工事で立ち退き交渉が遅れた際、市の職員に対し「火付けて捕まってこいおまえ。燃やしてまえ。損害賠償を個人で負え」「自分の家売れ。その金で払うたれ」などと発言したことが発覚。この件を謝罪するとともに市長を辞任した。

 そして、出直し選挙で3選、任期満了に伴う直後の統一地方選挙では無投票で4選。市民からの人気はあったということだろう。ところが、22年には市議2人に対し「選挙で落としてやる」などと暴言を吐いて政治家引退を表明した。その会見ではこう語っている。

政治家の前はテレ朝社員

泉:今後もうしませんと言っても信用されないだろうし、私自身、絶対しませんと言っても自信がない。

「クイズ番組やグループでのトーク番組、ドッキリ番組など、有吉弘行や千鳥などにイジらせて梅沢富美男のような頑固オヤジのキャラでキレてもらうのもいいですね。ハマるかどうかはわかりませんが、まあキャラは立っていますから面白いですよね」

 兵庫県明石市出身の泉氏は、東京大学を卒業後、NHKに入局し退局。その後はテレ朝の社員だったという。玉川氏とは同い年の同僚でもあった。テレ朝での思い出を、泉氏は自身のXにポストしている。

《年越しを「テレビ朝日」の『朝まで生テレビ』のスタジオで迎えるのは、35年ぶりとなる。35年前の1988年、当時20代前半の私は、『朝まで生テレビ』のフロアディレクターとして、スタジオで“キュー”を出していた。「原発」や「天皇制」など、タブーに挑戦するテーマも多かった。なにかと感慨深い》(23年12月31日)

 この日の夜、「朝生」に出演する前のポストだ。泉・田崎の両氏は1月26日の「朝生」にも出演した。もはやコンビである。

デイリー新潮編集部