米国の盛り上がりに比べ……

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 米SEC(証券取引委員会)がビットコインETF(上場投資信託)を正式承認したのは1月10日のことである。全国紙経済部のデスクが言う。

「これは仮想通貨(暗号資産)という得体の知れない存在が、まともな資産として認められたということです。今回、承認されたのは“現物ETF”というもので、資産運用会社が実際にビットコインを買い付け、手数料などを乗せたうえで同じ金額のETFを株式市場で発行する。これによって投資家は株と同じようにビットコインを売買できるようになりました」

 承認された11本のビットコインETFにはブラックロックやフィデリティといった米大手が組成しているものもあり、両社の他のETFは日本でも売買されている。とりわけ期待してしまうのは、わが国で買えるようになったら新NISAの対象となるかどうかだ。

米国の盛り上がりに比べ……

「国税庁と調整の必要が」

 ちなみに、現在、ビットコインの売買利益にかかる税率は最大55%。もし、ETFになれば株取引の税率と同じ20.315%に。新NISAの対象なら非課税だ。そこでETFを管轄する金融庁に聞いてみると、

「現状では無理です」

 と出鼻をくじく答え。

「そもそもビットコインから投資信託を作ること自体が日本では認められていません。投資信託法施行令によると、投資信託は有価証券や商品、不動産など、政令で定められた『特定資産』をもとに組成するとあり、同3条2項には“暗号等資産を除く”という条文がわざわざ入れてある。投資信託を作れない以上、ETFにもなりません。米国のビットコインETFを日本に持ってきて売ることもダメです」

 税金の問題もある。

「仮に政令を改正できてもビットコインからETFを作るとなると国税庁とも調整しなくてはなりません。これには相当な時間がかかるでしょう」

「無理やりな感じではありますが…」

 それでも何とかならないかという向きには代替案がないでもない。

 投資ライターの高城泰氏が言う。

「米国のビットコイン取引所やマイニング企業に投資するETFが日本でも売られています。例えば『イーマクシス・ネオフィンテック』はコインベースやマラソン・デジタル・ホールディングスといったビットコイン関連企業の株が含まれている。無理やりな感じではありますが、これなら新NISAの対象になります」

 どうしても、新NISAでビットコイン投資がしたい人はお試しあれ。

「週刊新潮」2024年1月25日号 掲載