パドレス時代のルーグネッド・オドーア。チームに新風を巻き起こすか(写真:AP/アフロ)

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大物助っ人が巨人に加わる。メジャー通算178本塁打をマークしたルーグネッド・オドーア(前パドレス)の入団が2024年1月22日に発表された。

オドーアはレンジャーズ在籍時にシーズン30本塁打を3度記録。確実性が課題だが、長距離砲として実績十分で、15年から8年連続2ケタ本塁打をマークしている。中田翔が退団して中日に移籍した中、メジャーで実績十分の大砲は貴重な存在だ。血気盛んなファイターであることも知られ、16年にはブルージェイズ戦で守備妨害を受けたホセ・バティスタを突き飛ばした後に殴打し、大乱闘に発展した。巨人では珍しいタイプだが、気持ちを前面に出すプレースタイルでチームに新風を巻き起こすかもしれない。

「守備での負担が大きくなると持ち味の打撃に影響する恐れがある」

問題は守備位置だ。オドーアの本職は二塁。軽快なグラブさばきで好守を再三見せてきたが、巨人には吉川尚輝がいる。内外野を守った経験があることから、レギュラーが固まっていない外野の事情を鑑みて右翼で起用される可能性が高い。

スポーツ紙デスクは「右翼を守った経験があるが、二塁に比べれば明らかに不慣れです。異国の地で日本野球に適応する必要がある中、守備での負担が大きくなると持ち味の打撃に影響する恐れがある」と懸念を口にする。

長距離砲として期待されながら、外野の守備力がネックになり力が発揮できなかったグレゴリー・ポランコ(現ロッテ)、アダム・ウォーカー(現ソフトバンク)のケースがある。オドーアは右翼の守備をソツなくこなし、自慢の長打力を発揮できるか。(中町顕吾)