立ち往生した新幹線の車内で過ごすジョージアのティムラズ・レジャバ駐日大使一家(写真はレジャバ大使のXから)

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2024年1月1日に起きた令和6年能登半島地震では、多くの乗客が新幹線の車内で長時間過ごすことを余儀なくされた。ジョージアのティムラズ・レジャバ駐日大使の一家もそうだ。食料をほとんど持ってこなかったことが心配の種だったが、それを救ったのが「皇室より賜ったおせち弁当」だ。

弁当は、皇居で開かれた「新年祝賀の儀」で出された。このエピソードがX(旧ツイッター)で投稿されると、SNS上では「滅多にない偶然の出来事で凄い」などと感嘆の声が広がった。

「表現の仕切れないありがたい気持ち」

新年祝賀の儀では、天皇、皇后両陛下が皇族方や三権の長、各国大使らから祝いの言葉を受ける。レジャバ大使は1日、Xで皇居に向かったことを報告したあと、「我が家はこれより金沢へ」と新幹線の車内で撮影した家族写真を投稿。その後地震が発生し、「乗車中の新幹線が停電で止まりましたが無事です」と明かしつつ、「石川県の皆様、どうぞお気をつけください」と呼びかけた。

また、19時前には「新幹線の中です。停車したまま復旧の目処は立っておりませんが、通信状況もあって元気です」と再び家族の写真を公開。その後、車内販売の飲み物が売り切れてしまったことを明かしつつ、「子供もいるから少し心配ですが、大変なのはみんな同じです。一緒に乗り越えましょう!」とつづっていた。

さらにレジャバ大使は20時40分頃に、「食料をほとんど持ってきておらず、停車中の新幹線で心配していましたが、幸運にも皇室より賜ったおせち弁当がありました」として、家族でおせちを食べている写真を公開。「表現の仕切れないありがたい気持ちで頂きます」と感謝の気持ちをつづった。

車内泊でも「駅員や周りの乗客の互いに温かい心遣いのお陰で大丈夫」

その後、レジャバ大使らの乗った新幹線は最寄りの駅まで走ったあとに運転見合わせとなった。駅の周りのホテルが満室だったことから、そのまま新幹線に宿泊することになったそが「終始、予想のつかない展開に見舞われておりますが、駅員や周りの乗客の互いに温かい心遣いのお陰で大丈夫です」と感謝した。

翌2日には臨時バスで長野駅まで向かい、午後には帰京できたことを報告していた。

この投稿にレジャバ大使の元には、

「お節料理がお役に立って、日本国民としてうれしいです」
「皇室より賜ったお弁当が非常食になるの滅多にない偶然の出来事で凄い」
「これはなんだかちょっと感動」

といった声が集まっていた。