西武は「素材の宝庫」ソフトバンクから誰を獲得すべきなのか(写真は福岡PayPayドーム)

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西武からFA権を行使した山川穂高が、ソフトバンクに移籍することが正式に決まった。今後注目されるのは、山川の人的補償で西武がソフトバンクから獲得する選手だ。

山川の今季推定年俸は2億7000万円。Aランクとみられ、人的補償の場合は「プロテクトから外れた選手1人と移籍した選手の旧年俸の50%」、金銭保証の場合は「移籍した選手の旧年俸の80%」を西武は要求できる。報道によると、ソフトバンクが作成した人的補償のリストは西武側に届いているという。年明けに球団内で話し合って決断を下すことになるが、ソフトバンクは「素材の宝庫」と称されている。2022年オフに日本ハムからFA移籍した近藤健介の人的補償で、日本ハムに移籍した田中正義が今季25セーブと大ブレークした活躍は記憶に新しい。

プロテクトされていなければ中村晃「獲得即決すべき」

スポーツ紙デスクは、「28人のプロテクト枠はすぐに埋まってしまう。外れてしまった選手の中に大きな可能性を秘めた選手がゴロゴロいるでしょう。投手陣は杉山一樹、田浦文丸、笠谷俊介、野手陣は柳町達、リチャード、正木智也、生海、渡邉陸、野村大樹、川瀬晃がボーダーラインとみられる。山川が抜けて長距離砲が欲しいチーム事情ではあるが、リチャードや正木は現状のままでは厳しい。即戦力という観点で考えると柳町が筆頭候補なのでは。救援陣も強化ポイントなので田浦、笠谷は可能性がある。杉山はスケールが大きくて西武が好きなタイプの投手。ただ故障が多く稼働するかリスクがあります」と分析した上で続けた。

「リストから外しているとは考えづらいですが、もし中村晃がプロテクトされていなかったら獲得を即決するべきでしょう。ミート能力が高く、一塁の守備は山川より数段上です。野球に取り組む姿勢も若手のお手本。埼玉出身ですしね」

人的補償でどの選手を獲得するか――。西武の決断が注目される。

(中町顕吾)