7日、東京・青山で行われた女性の乳房について語るイベントに参加する内田春菊さん(左)ら。(撮影:久保田真理)

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おっぱいについて、話をしよう――。女性の乳房について語るイベント「表象乳房コラボレートOPPAI」(乳房文化研究会主催)が7日、東京都港区のスパイラルホールで開かれた。漫画家・作家の内田春菊さんほか専門家らがこれまでの研究内容を発表したり、パネルトークを行った。

 同イベントを主催した乳房文化研究会は、1996年に発足。女性の「心と体」「体と乳房」をテーマに、医学、生物学、社会学などさまざまな視点から研究し、公開研究会などを主催している。

 人類学に詳しい総合研究大学院大学の長谷川眞理子教授は、人間の女性の乳房には脂肪組織が多く含まれており、哺乳類全体で見て独特であるという。長谷川教授はその理由として◆人間以外の哺乳類の場合、脂肪量は雌のほうが多いが、脂肪の分布に性差はない◆脂肪組織の量が多いからといって、“おっぱい”の量が多いなど相関関係が見られない――という点を挙げ、人間の女性の乳房は“性的魅力のシグナル”として発達してきたと解説した。

 また、京都服飾文化研究団のチーフキュレーターの深井晃子さんは「ファッションとバストイメージ」について話をした。ルネッサンス期以降の絵画を見ると、コルセットなどで成形された乳房の変遷をたどることができ、時代によって豊満さ以外にも、平らな印象や自然な印象が美の対象となったこともあるという。1990年代のパリ・コレクションでブラジャーを見せるファッションが登場し、今では一般の人々の間でも同様なファッションが浸透してきたことを挙げ、「今のパリコレでは、おっぱいを見せるファッションが登場し、揺れるおっぱいがとても新鮮な印象だった。これからはそんなファッションが一般的になるかもしれない」と自身の仮説を紹介した。

 最後に内田春菊さんは、これまでに4人の子供を母乳で育てた経験から感じたことなどを軽快なトークで披露した。母乳で育てると乳房が下がると思っている人がいるが、母乳で育てても乳房が下がらないという持論を紹介。内田さんは授乳のとき、子どもが飲み残した“おっぱい”について、「絞り出してしまうと、乳房は次に同量の“おっぱい”を作り出そうとして、生き物としてのリズムが狂ってしまう。(“おっぱい”を絞り出そうと)頭で考えないで、赤ちゃんと自分のリズムを感じて授乳して、あとは太りすぎず、ブラジャーをしていれば大丈夫」と話し、これから子どもを産む女性に安心して母乳で育ててほしいと、エールを送った。【了】■関連リンク
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