マイルCSに出走予定のソウルラッシュ(撮影:下野雄規)

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 2019年以来、4年ぶりに京都競馬場で行われるマイルチャンピオンシップ。今週からCコースが使用される。今回のポイントは京都競馬場での出走経験がある馬が春のマイラーズカップに出走した5頭のみということか。京都競馬場で行われた過去10年(2010~19年)で上がり最速馬は【2-2-1-8】。マイル戦だけにスピードと瞬発力が問われるレースであることは間違いないが、阪神競馬場での過去3回が【2-0-0-1】だったことから、少々趣が異なることは頭の片隅に置いておきたい。

 ◎ソウルラッシュは昨年のマイラーズC、今秋の京成杯AHの優勝馬。昨年は5番人気4着で、春のマイラーズCは勝ったシュネルマイスターから0.1秒差3着だった。これまでマイル戦で大きく崩れたのは、いずれも不利があった2度の安田記念。前走は59キロを背負って、のちにスワンSを勝つウイングレイテストをねじ伏せて速い時計の決着にも対応できることを示している。

 〇セリフォスは昨年の優勝馬で、春の安田記念は2着。京都競馬場は初めてだ。ダイワメジャー産駒らしく長く良い脚を使える馬で、やや時計がかかる馬場は得意なはず。結果から言えばドバイは少々距離が長かったのかもしれない。しっかりと間隔を空けられて強さを増しながら、国内では堅実な成績を残している。

 ▲ナミュールは富士S優勝馬。ヴィクトリアマイルは向こう正面で挟まれる不利があり、安田記念は最後の直線で行き場をふさがれた。この2レースは参考外。3歳時にはチューリップ賞に勝って桜花賞1番人気。オークス3着、秋華賞2着と世代では上位の実績馬。問題は久しぶりの右回り。秋華賞では外にモタれるシーンがあっただけにやや評価を下げた。

 △シュネルマイスターはマイラーズC優勝馬で、安田記念は3回挑戦して2着1回3着2回。現役屈指のトップマイラーだ。毎日王冠を使って挑むのは2着だった一昨年と同じで、その毎日王冠は直線でスムーズに馬群を捌くことができず、負けて強しの内容だった。

 京王杯SC優勝馬で強烈な末脚を武器とする△レッドモンレーヴ、昨年2着△ダノンザキッドは京都替わりがプラスに働くかもしれない。最後に、充実著しい3歳馬△エルトンバローズは57kgでも無視はできない。