本についてる“帯”、なんのためにある?

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 皆さんは本をどういった理由で購入しますか? 有名作家の待望の本を求めて書店に訪れたり、はたまた何となく書店に訪れ、気になった本を買ったりと動機はその時によって様々だと思います。

 フラっと寄った書店で何となく買った理由として「“帯”に興味をそそられた」という経験がある人も多いのではないでしょうか。今回は、本に必ず付いてくる“帯”について調べました。

本についてる“帯”、なんのためにある?

 出版社である株式会社三恵社に話を聞いたところ、本に帯が付いているのにはいくつかの理由があるとのこと。

【理由その1/客の目をひく】

「人が書店に行って本を選ぶ際、1冊あたり0.2秒しか見ていない」というデータがあり、少しでも客が気になるような本づくりのために帯は使われているようです。たとえば「○○万部突破!」や「○○(著名人の名前)絶賛!」などのキャッチコピーを配置するなどして、手に取ってもらう機会を増やすことを目的としています。また本自体を華やかにする効果もあり、同時にデザイン性も高まるのだそうです。

帯がない本(幻冬舎)

【理由その2/表紙のアップデートが容易】

 出版した後にカバーデザインやカバー自体に印刷されたキャッチコピーを変えることは、多大なる作業や費用がかかり得策とはいえません。しかし帯を使用すれば、カバーそのものを変えるよりも楽に変更する事ができます。表紙のアップデートの際の作業面・コスト面を削減するという点でも、帯は大きな役割を担っているようです。

帯がある本(幻冬舎)

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 ここまで調べてきた帯ですが、実は日本独自の文化。海外ではあまり見られないスタイルなのだそう。本選びの際には帯にも注目するとおもしろいかもしれません。

(取材・文=濱田象太朗)