「もう30年前とは違うんだ!」森保ジャパンが披露する“最先端スタイル”に韓国敏腕記者も感服!「日本代表の進化を刺激とせよ」「アジア勢のお手本」

ドイツ戦のハイパフォーマンスは世界をあっと驚かせた。
今回の欧州遠征2連戦で、日本代表はドイツ、トルコと連戦。まずはカタール・ワールドカップで敗れた雪辱を期すドイツ代表を4−1で返り討ちにすると、3日後のトルコ代表戦では先発10人を入れ替えて臨み、しっかり4−2の快勝を収めた。
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とりわけ大きな注目を集めたのがドイツ戦の完勝劇だ。欧米の主要メディアがこぞって賛辞を送り、翌日にドイツ代表のハンジ・フリック監督が解任された事実もあいまって、森保ジャパンの出色の出来は世界中に打電された。
当然、アジア各国からも日本代表への称賛の声がやまず、韓国と中国のメディアからは羨望にも近い論評が随時発表されている。そんななか、韓国サッカーを長きに渡って取材するシム・ジェヒ記者が『マイデイリー』にコラムを寄稿。「日本サッカーの進化は(韓国サッカーの)良い刺激となる」と題した。
シム記者は1992年に行なわれたダイナスティカップ(現E-1東アジア選手権)や1994年アメリカワールドカップ・アジア最終予選で、当時アジア最強だった韓国代表が急速に力をつける日本代表に敗れた記憶を紐解いた。「いまから30年前、Jリーグ発足を機に日本サッカーが突如として発展して韓国を脅かす存在となっていった。それでも当時、まだ我々は日本を比較対象と見なさない考えが強かったのだ」と振り返りつつ、「しかしいまは、明らかに違う」と断言。次のように言葉を続けている。
「2023年に入って日本代表は新たな黄金期を迎えた印象だ。カタールでドイツ、スペインを連破してベスト16に勝ち進み、その流れのままに森保監督は強化のスピードをさらに高め、この2連戦ではドイツを4−1、トルコを4−2で下した。偶然などではない。直近4試合で18得点を叩き出し、失点はわずかに4なのだ。
成績だけでなく、パフォーマンスも素晴らしい。欧州で活躍する選手を中心に高度な組織力を見せつけている。とくに戦術の柔軟性と、試合の状況に対する臨機応変な変化には驚かされるばかりだ。監督が指示する戦術を選手たちがしっかり具現化し、常に安定したパフォーマンスに繋げている。無闇に前がかりとならず、ポゼッションとカウンターを織り交ぜていく。ドイツやスペインといった強豪を打ち負かせたのは、こうしたチームとしての“融合”を原動力としているからだ」
一方で韓国代表については、ソン・フンミンを筆頭とした圧倒的なアタッカー陣を抱えながら、パフォーマンスの浮き沈みが激しすぎると指摘する。
「韓国はどうしても重厚感と破壊力がある攻撃陣の利点を活かそうとするため、大味なサッカーになりがちだ。それでは好不調の波が激しくなるのは必然で、ひとつ下のレベルのチームを相手にしても簡単に勝ち切れなくなっている。長期政権を築いてきた監督(パウロ・ベント)が退任して、新しい指揮官(ユルゲン・クリンスマン)が来て半年だ。もう少し様子を見なければならないが、来年1月のアジアカップまで時間はなく、悠長なことも言っていられない」
さらシム記者は「日本代表が強みとしている部分を指標とすれば、韓国も十分に強くなれるはずだ」と提唱。そのうえで最後に、「日本サッカーの驚くべき発展はひとつのお手本であり、韓国や他のアジア諸国の可能性を提示してくれている。私は、韓国代表チームが日本代表の進化を良い刺激にすべきだと思う」と持論を投げかけた。
韓国は今年3月にクリンスマン体制が発足した。5試合のテストマッチを消化して3分け2敗と結果が出ずに非難が集中していたが、火曜日のサウジアラビア戦を1−0でモノにしてようやく初白星。ドイツ人指揮官は安堵の表情を浮かべた。
今後は年明けにかけて、アジアを舞台とした戦いが続く。今月下旬には中国・杭州でU-24世代が参戦するアジア大会が開催され、11月には北中米ワールドカップのアジア予選がスタート。そして2024年1月13日にカタールでアジアカップが開幕する。日本はD組でイラク、ベトナム、インドネシアと、韓国はE組でバーレーン、ヨルダン、マレーシアとグループステージを戦う。