最近改訂された最新の学習指導要領では、金融教育の充実が図られていますが、昭和時代に小中学生だった世代の多くは、学校でお金の使い道を学ぶことはありませんでした。9月9日、ダイノジの大谷ノブ彦が『若狭敬一のスポ音』(CBCラジオ)に出演し、「お金」をテーマに持論を展開しました。聞き手は若狭敬一アナウンサーです。

お金を語ろう

大谷「お金は語らなければならない。なぜなら、みんなが本当はこだわってるはずだから」 

例えば金融資産の話。
お金をどうやりくりしていくか、誰もが知りたいことですが、小学生、中学生では習わないのでわかりません。 

学校の歴史教育は、将軍の名前や戦争の名前など単語を覚えていましたが、大谷は「お金の話を学ぶべき」と主張していました。 

大谷「実は歴史の裏にはものすごい数のお金の話がある。単語を覚えるよりそっちの方がおもろいんです」 

織田信長の鉄砲の秘密

例えば、織田・徳川連合軍3万8千人対武田騎馬軍1万5千人が激突した長篠の戦いでは、織田信長が鉄砲3千丁を使い、少ない人数ながら勝ちました。

大谷「歴史の中では転換期ですよね。でも、この鉄砲を何で買えたの?って話を全くしないですよね。織田家がお金持ちだったっていう話が抜けてるんですよ」 

織田信長の父、織田信秀は大きく経済力を伸ばし、朝廷への献金や伊勢神宮遷宮の時も協力するほどでした。 

さらに信長は関所を撤廃して流通を活性化、同業者の組合「座」を廃止して誰でも商売ができる「楽市楽座」の経済政策を行いました。結果、織田家にはお金が集まります。 

しかし歴史の授業では、「信長は新しい発想で楽市楽座を発布した」とは習いますが、そこで潤った「お金をどう使ったのか?」は習いません。 

堺の商人の力

大谷「戦国時代は資本が多い方が強い。兵の数より金なんですよ。しかも面白いのは千利休です」 

鉄砲の弾と火薬は堺の商人が調達。千利休は茶人でもありますが商人でもありました。 

大谷「千利休が一畳の狭い茶室でお茶飲むって、よくわかんないやつやったじゃないですか。あれ、商談の場所です」 

あらかじめ信長は、鉄砲の一大産地である近江を押さえていました。 

大谷「全部の条件が揃って初めて鉄砲3千丁が用意できた。本当は、これを歴史で押さえた方がいいんですよ」 

相場を伝える方法

話は戦国時代から江戸時代の為替相場の話へ。 

大谷「1日ごとに相場が変わるデイトレーダーって聞いたことあります?これ、実はシカゴでできる100年前に、江戸時代にやってたんです」 

江戸時代、武士の給料は米で支払われていました。米の値段を決めていたのが大阪の堂島米市場。ちなみに堂島米市場を決めたのは大岡越前でした。 

毎日出る米相場を、博多、名古屋、江戸など各地に伝えていたのが足の速い米飛脚だったそうです。しかし相場が伝わるのに3日かかることもあったんだとか。そこで考え出されたのが、山から山へ手旗で知らせる「旗振り通信」。 

大谷「これで8時間伝えられた。だから、未だに関西地区の山って、その名残で山に旗が埋まってるんですって」 

近代史を学ぼう

大谷「近代史って、社会の授業の中で結構速くいきません?」 

若狭「縄文時代、弥生時代をクリアするのにずいぶんかかったのに、昭和から現代に至るまであっちゅう間だなオイ。でも、ここ学ばなきゃ」 

大谷「だって戦争したくないもん。戦争や革命って全部お金が関与してます」 

第一次世界大戦の最大の敗戦国はドイツですが、不運にも世界恐慌がやってきます。お金がなくなった時に演説の上手い人が登場し、国民の心を掴みます。それがヒトラー。 

大谷「だからナチスって、当時のドイツ人の希望になったんですよね。これ1個知っておくだけでも、金で人ってそうなるんやってわかりますよね」 

戦争って儲かるやん

話は我が国、日本へ。明治維新後、工業化して一気に西洋へ追いつこうとしました。 

大谷「西洋列強はアジアを植民地化している。次に狙われるのは俺たちじゃないのか?立ち上がらなきゃいけないってなってきます」 

ここで日清戦争が起きます。李氏朝鮮で圧政に苦しむ農民が蜂起。李氏朝鮮政府は農民鎮圧のために、宗主国である清国に出兵を要請。日本も出兵し、朝鮮半島の権益を取り合う戦いになります。 

植民地政策が活発な西欧。ロシアが不凍港を求め朝鮮日清戦争で日本が勝利し、莫大な賠償金が入りました。 

大谷「そうすると日本人は、戦争ってめちゃ儲かるやん。となった」 

ロシアの脅威

植民地政策が活発な西欧。ロシアが不凍港を求め朝鮮の遼東半島にも手を出し始めました。やがて朝鮮、清国、そして日本までロシアの植民地になる可能性がありました。 

大谷「日本とロシアはバチバチになっちゃいますよね。その時に日本国民が戦争をしたがるわけですよ。なぜなら儲かるから」 

やがて日露戦争へ。結果的に引き分けで賠償金も全くありませんでした。
日清戦争では当時の国家予算の3倍ぐらい稼いだ日本ですが、日露戦争では何も入ってこず、国民の不満が募るばかり。 

大谷「俺たち身銭切って、税金いっぱい使ったのに、何も入ってきてねえじゃねえか。不満が溜まって、次の世界大戦に入っていく時にはイケイケです」 

第一次世界大戦。そして第二次世界大戦へと世界は戦争へと向かいました。 

小学生から始めよう

大谷「だから経済を学ぶっていうことを、俺たちは歴史の中でなくしてるのは、ダメなんじゃないのかな」 

若狭「教科書に抜け落ちてる部分があるのではないか?ということですね」 

現在日本の高校では、月に一度資産運用や株について教えるお金の授業があるそうです。
しかし先進諸国では小学生からお金について学んでいるそうです。 

大谷「僕たちも小学生から正しいお金の授業をやっていかなきゃいけないと思います。お金を学べば歴史も学べていいんじゃないかと思います」
(尾関) 
 

若狭敬一のスポ音
2023年09月09日12時41分〜抜粋(Radikoタイムフリー)