XFN-ASIAによると、米国標準油種であるWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の11月ものは、26日午後のアジア時間帯の電子取引で、前日のニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)の終値比からは変わらずで推移、同日午後2時41分(日本時間同日午後3時41分)時点で、1バレル=61.45ドルを付けた。

  前日のニューヨーク市場で、一時、3月初め以来、半年ぶりに60ドルを割り込む59.52ドルにまで下落したことから、アジア時間帯ではディーラーの間に、もし、急激な原油価格の下落があれば、OPEC(石油輸出国機構)は、臨時総会を開いて、原油価格の安定のため、生産上限を削減するのでないかという懸念が広がった。午前の取引では、上昇する場面も見られ、午前10時53分(同午前11時53分)時点では、10セント高の61.55ドルだった。

  オーストラリア・メルボルンにある大和証券のエネルギーアナリスト、マーク・パーバン氏は「OPECは原油価格がどの価格水準で下がれば、(生産枠削減の)行動を取るかヒントをつかもうと注視している」と語った。また、アラロン・トレーディングのフィル・フリン氏は、「OPECは10月初めにも臨時総会を開き、生産上限を日量100万バレル削減することを決める可能性があると見ている」とした。OPECは今月11日の総会で、原油価格の高騰を抑制するため、加盟10カ国(イラクを除く)全体の生産上限を日量2800万バレルの十分な供給量に維持する決定を行ったばかり。【了】

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ライブドア・ニュース 増谷栄一記者
(参照:http://blog.livedoor.jp/emasutani/)

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