ごはんもパンも。情緒あふれるカフェの街、大阪・中崎町で朝食を

カフェの街としての注目度の高い、大阪は中崎町。韓国を中心にアジア、欧米など世界中から観光客が集まるこの街で朝食を。
橋本典子 〈べーかりーかふぇ伊勢屋〉店主
はしもと・のりこ/大正区出身、中津から中崎町に移住。12年前に町家を改装した当カフェをオープンした。「梅田や北新地は通り道」と、キタ周辺エリアを自転車でウロウロ。街の移り変わりを体感してきた。
「ここ4〜5年でカフェや飲食店、古着のショップも増えました」と教えてくれた橋本さん。若い客層も多く、SNS映えするオシャレカフェをハシゴする人たちも増えたそう。空襲から奇跡的に難を逃れたエリアなので、第二次世界大戦前からの建物が残っていて、新旧住宅の間に路地も多く、そこにある長屋に飲食店や雑貨店が並んでいたり、洋食店や居酒屋になっていたり。宝探しをするかのように、朝から散歩するのが楽しい。梅田界隈に宿泊したら、朝の中崎町散歩、モーニングとセットでスタートしよう。
お昼過ぎてもモーニング、そのゆるさがありがたい〈べーかりーかふぇ伊勢屋〉。
〈べーかりーかふぇ伊勢屋〉のモーニングは、厚切りトーストが関西らしい。家のような店のキッチンでは仕込みから焼成まで行われる。
〈べーかりーかふぇ伊勢屋〉のモーニングは、2種類のパンにサラダとハムエッグ、ヨーグルト付き。ドリンクは「ポットで提供する紅茶でゆっくりされる方が多いです」とも。
べーかりーかふぇ伊勢屋
住所:大阪府大阪市北区中崎西4-1-1TEL:06-6375-3858 中崎町営業時間:10:30〜18:30(18:00LO)定休日:火ほか不定休
1階がベーカリーで焼きたてパンを販売。靴を脱いでカウンターで注文し、2階のソファやテーブル席でまったりできる。橋本さんが「人の暮らしが感じられる、食堂のようなカフェを」と開店。営業開始からなんと14:00まで「モーニング」があり、ドリンク代+250円。26席
アンティークな空間で目移り必至のモーニング〈coffee shop WARARA〉。
〈coffee shop WARARA〉は、海外からの観光客に「もっと早く開けないの?」とリクエストされて、早朝から営業するようになった。自家製カレーをご近所のベーカリー〈ブルンネン〉のパンに塗ったトーストには、店主が自作のヘンプ生地のネルドリップで淹れてくれる特製ブレンドコーヒーがマッチする。
coffee shop WARARA
住所:大阪府大阪市北区中崎3-2-22 ラ・メゾンサクラ1FTEL:06-6147-6262 中崎町営業時間:6:20〜15:30(モーニング〜10:45)定休日:不定休
モーニングは全21種類。トースト2種が選べる「ハーフ&ハーフブランチセット」1,560円。コロンビア、キリマンジャロがメインのオリジナルブレンドコーヒーは冷めても酸味が立ち過ぎず、おいしさが持続。60年代アンティーク家具が醸す空間も独特。28席
お昼前ならモリモリおにぎり、ダシ茶漬けでほっこりもいい〈おにぎりごりちゃん〉。
〈おにぎりごりちゃん〉は具のバリエーションが楽しい話題の店。行列必至なので朝イチでの来店がおすすめ。テイクアウトもあり、天気が良ければ公園で楽しむとしよう。
中まで具がぎっしり、半分はダシ茶漬けに
おにぎりごりちゃん
住所:大阪府大阪市北区中崎1-5-20TEL:06-6147-6607 中崎町営業時間:11:00〜20:00(売り切れ次第終了)定休日:無休
新潟県佐渡島産のコシヒカリをふんわりにぎったエアリーな仕上がり。具はすじこ、明太子、クリームチーズなど全部で45種。そのうち2種類の組み合わせなどで1,000種類以上の味が楽しめる。刻み海苔やネギの薬味と熱々のだし茶漬けセットが無料。すじこ+鮭650円。12席
photo : Kouji Fujita text : Masaaki Sotsuka
No. 1223
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