歌舞伎俳優 尾上右近も通う京都通の舌を唸らせる京都のおすすめグルメ6選

生粋の地元っ子、京都好き、月に何度も足を運ぶ人…。15人の京都通たちに、京都で必ず食べたくなる思い出の&ベストな味をお聞きしました。前・中・後編にわけて紹介します。
〈中国料理 ワンワン〉の回鍋肉と水餃子(ゴマだれ)
回鍋肉1,250円、水餃子500円、ゴマだれ60円
25年以上前から通う、地元で愛される町中華。「すべてが美味ですが、特に回鍋肉のお肉はカリッ&ジューシー、野菜もシャキッと新鮮でご飯が進みます。また、水餃子のゴマだれはオーダーごとに調合され、『それぞれの調味料を口の中で発見してほしいから』と完全に混ぜ合わせずにサーブされる。飲み干したくなるおいしさ!」
中国料理 ワンワン
住所:京都府京都市北区上賀茂朝露ケ原町30-19 玉屋ビル1FTEL:075-721-3450営業時間:17:30〜20:00定休日:月火水休 席数:26席
紹介してくれたのは…
林七緒美 〈木と根/分室カスタド〉店主
京都市右京区生まれ、右京区育ち、右京区在住。器と日用食器の店〈木と根〉を開店。2022年2階に〈分室カスタド〉を移転オープン。
〈菜食 晴〉の湯葉丼
おばんざいと冷奴のセットで1,980円
湯葉や生麩など錦市場の食材中心。動物性食材を使わない菜食料理店。「知り合いの京都通たちに教えてもらいました。錦市場の喧騒の中、突然異空間に入り込んだかのような場所にあり、とても和みます。湯葉や生麩など錦市場の食材と京都産野菜を中心にいただけますが、ヘルシーでたくさん食べても安心です」
菜食 晴
住所:京都府京都市中京区錦小路通麩屋町西入ル東魚屋町198TEL:075-231-2516営業時間:11:30〜14:30定休日;月火水休ほか不定休席数:12席
紹介してくれたのは…
木寺紀雄 フォトグラファー
雑誌、広告等で広く活躍。京都へは仕事のほか、知人を訪ねることも多く、「もう数えきれないほど通っている」という。歴史と工芸、食が好き。
〈かもがわカフェ〉のかもがわブレンド
かもがわハウスブレンド100g 700円、1杯500円
毎週火曜日はこの店でマスターとおしゃべりしつつコーヒーの香りを楽しむ。「落語家になった頃から通っています。コーヒーもケーキもごはんもおいしい! お昼からお酒も飲めるのもいい。毎週火曜日はラジオの収録終わりにマスターとしゃべるのがとても楽しみ。ハウスブレンドのコーヒー豆も、よう買って帰ります」。
かもがわカフェ
住所:京都府京都市上京区西三本木通荒神口下ル上生洲町229-1TEL:075-211-4757営業時間:12:00〜22:00(水〜18:00、土日〜23:00) 定休日:木、第4水休席数:30席
紹介してくれたのは…
桂二葉 落語家
京都の大学を卒業後、さらに落語修業のため5年間を京都で過ごす。2023年10月23、24、26、27日は神戸新開地〈喜楽館〉昼席に出演。
〈権兵衛〉の親子丼
1,800円
子供の頃から通っている、店の雰囲気含め完璧な親子丼。「南座での歌舞伎公演でよく行きますし、子供の頃から父親の舞台を観に行っていたので、京都通いは25年以上。〈権兵衛〉には20年ほど通っていますが、ここの親子丼は火の通り方、ほんのり香るおだしの具合がなんとも優しい。あえて一味を効かせて食べるのもオススメです。お店の方の温かさも相まって、好きな要素しかありません」
権兵衛
住所:京都府京都市東山区祇園町北側254TEL:075-561-3350営業時間:11:30〜20:00定休日:木曜休席数:50席
紹介してくれたのは…
尾上右近 歌舞伎俳優・清元唄方
1992年生まれ。曾祖父は六代目尾上菊五郎。12歳で二代目尾上右近を襲名。清元宗家七代目・清元延寿太夫の次男として、2018年に清元栄寿太夫を襲名。
〈Tiem an HUONG VIET〉のカニ春雨炒め
2,200円
老舗ベトナミーズが誇る、クセになる逸品。「この店にはフリーランスになった6年ほど前からよく通うようになりました。京都中華のように“京都エスニック”があるとするならば、ここは絶対に外せない京都最古のベトナム料理店です。中でもカニ春雨炒めは看板メニューのひとつ。春雨にカニの旨味がしっかりしみ込んだ、カニ味噌の風味豊かな中毒性の高い逸品です」。
Tiem an HUONG VIET
住所:京都府京都市中京区西押小路町118TEL:075-253-1828営業時間:18:00〜23:00定休日:火曜休席数:25席
紹介してくれたのは…
北澤みずき キュレーター
大学進学をきっかけに京都に住み始めて20年。工芸や手仕事を主軸に、ホテルや商業施設のアート、備品の選定、イベントの企画などを行う。
〈フランソア喫茶室〉の玉子サンドイッチ
1,100円
古い洋館の喫茶室でお酒と本と共に楽しむ京都風玉子サンドイッチ。「厚焼き玉子のサンドイッチは、関東人からすると憧れ。こちらの玉子サンドは、ケチャップが薄く塗ってあるところが好きなんです。一日かけて建築巡りをして、夜にこの玉子サンドをいただく…というのが一人旅の定番の過ごし方。観光客にも人気ですが、地元の方々が日常使いしているのも素敵だなと思います」
フランソア喫茶室
住所:京都府京都市下京区西木屋町通四条下ル船頭町184TEL:075-351-4042営業時間:10:00〜22:00定休日:無休席数:40席
紹介してくれたのは…
大谷優依 インテリアスタイリスト
雑誌、広告などで活躍。「親族そろって関東出身がゆえに、京都は憧れの存在」。京都を訪れるときは観光旅行者の気分で臨む。特に建築巡りが好き。
illustration_Miyuki Sano text_Kimiko Yamada
No. 1224
No.1224 『京都の味』 2023年08月28日 発売号
今号から、Hanakoがリニューアルします。 Hanakoが創刊時から大事にしてきたDNA・食と旅を軸にして。 領域は、家の食事を楽しむためのインテリアと道具、旅の持ち物、日本各地のカルチャー情報も……。 一時的な情報だけでなく、読者のみなさんにとって、Hanakoの記事が刺激となり、脳内シナプスが多方向につながり、楽しいことがどんどん広がって、新しい世界が開いていく特集を作っていきます。 リニューアル第一号は、京都の味について考えます。 平安時代に始まり、戦国時代を通して、現代へ。古くから、日本人が京都を目指すの …
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