毎日の食卓を格上げする、一生モノの〈器〉の2つのお店

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器が真価を発揮するのは料理を盛り付けてこそ。現代作家ものと骨董と。料理上手な店主ふたりに、おすすめの器と手本を習いました。

木と根

右上から時計回りに、梅ジャムを添えた小豆かん、マッシュポテトのオープンサンド、焼き茄子のそぼろ餡、万願寺唐辛子の煮浸し。シンプルな品も引き立つ。

感覚を大切に用途を絞らず、日々愛用して変化をも楽しむ。店主の林七緒美さんがセレクトするのは、見た目の美しさと機能性を兼ね備えた器。貫入が入るなど、育つ器も愛してやまない。「ヨーロッパの古物を写しつつ独自の解釈を加えた岡田直人さんの作品は、盛り映えのする器。島るり子さんの刷毛目は薄いのに丈夫で、デザートも料理も似合う雰囲気があります。田鶴濱守人さんの鉢は本人の実直な雰囲気が器に映し出され、使ううちにしっとり滑らかに変化するのも好ましくて。普段使いには丈夫さも大切で、この3人の器は食卓に登場する頻度も高いですね。全面にノミ跡のある山口和宏さんのプレートは、厚みがしっかりあるのも贅沢」

木と根

住所:京都府京都市下京区燈籠町589-1TEL:075-352-2428営業時間:12:00〜17:00 定休日:日月休ほか不定休 ※喫茶室は閉業

全国にファンを持つ、器と日用の道具店。近頃は中国茶器も充実。2022年には上階に〈分室 カスタド〉をオープン。2023年9月は岡田直人展、2023年11月には島るり子展を予定。

観山堂

なます皿は初心者におすすめ。ピビンバのように、和以外にもなじむ。骨董に多い色皿は、豆皿から始めると取り入れやすい。お菓子などに。江戸中期の古伊万里、竹林図の長皿。普段のおかずも映える。ワンプレートに仕立てたのは江戸中期の古伊万里、松竹梅を描いた平皿。

日々のごはんをご馳走にブラッシュアップする器。董通として知られる新門前通に店を構える〈観山堂〉。店主の八木美由紀さんは「まずは一枚手に取って使ってみてほしい」と、骨董に盛り付けた料理をインスタグラムで日々発信している。「最初に手に入れると便利なのが、なます皿。少し深さもあるので、汁気のある煮物からサラダ、刺身まで使える万能皿で、昔から沢山作られていました。7寸皿は直径約21僂涼羯で、現代でもポピュラーなサイズ。長方形の長皿は寿司やだし巻き、焼き魚と、意外と何をのせても収まりがよくて相性がいい。そして絵柄や形に惹かれてつい手に入れたくなる豆皿は、あれこれ組み合わせると場が華やぎます」

古伊万里や京焼から、印判皿などカジュアルなものまで揃え、ビギナーにも優しい。

観山堂

住所:京都府京都市東山区新門前通大和大路東入ル西之町207TEL:075-561-0126営業時間:11:00〜17:30 定休日:水休ほか不定休

インスタグラム(@kanzando_kyoto)では八木さんが骨董と料理の取り合わせを発信。

photo_ Yoshiko Watanabe text_ Mako Yamato

No. 1224

No.1224 『京都の味』 2023年08月28日 発売号

今号から、Hanakoがリニューアルします。 Hanakoが創刊時から大事にしてきたDNA・食と旅を軸にして。 領域は、家の食事を楽しむためのインテリアと道具、旅の持ち物、日本各地のカルチャー情報も……。 一時的な情報だけでなく、読者のみなさんにとって、Hanakoの記事が刺激となり、脳内シナプスが多方向につながり、楽しいことがどんどん広がって、新しい世界が開いていく特集を作っていきます。 リニューアル第一号は、京都の味について考えます。 平安時代に始まり、戦国時代を通して、現代へ。古くから、日本人が京都を目指すの …

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