8月29日放送の『多田しげおの気分爽快!!〜朝からP・O・N』では、月面探査を取り上げました。日本のロケット「H2A」の打ち上げが中止になりましたが、これには月面探査機が乗せられています。順調にいけば来年には月面に着陸するはずです。先日、インドもロケットを打ち上げ、月面探査機を乗せていて無事月面に着陸しました。なぜいま世界は月を目指しているのでしょうか。CBC論説室の石塚元章特別解説委員がレクチャーします。

月面探査の歴史

歴史を振り返ると、アメリカがまず人類を月面に送り込みました。他にも、旧ソ連、中国、インドの4カ国が月面に着いています。日本は5か国目を目指しています。

アメリカのアポロ計画は随分前のことです。ところが、ここにきてインドと日本がまた月面を目指している感があります。これはなぜでしょう?

石塚「以前のアポロ11号の時は、アメリカとソ連の東西冷戦時代のプライドの戦いでした。その競争が一段落して、その後は、宇宙開発は国際宇宙ステーションとか人工衛星とかにシフトしました」

月の利用価値

最近、月を目指すのには違う目的があるようです。

石塚「ところが、最近になって上空からの観測で月にはどうも水があるらしい。これは大きいです。
水があると酸素と水素が取れます。酸素があるということは人は息ができます。水素があるとロケットなどの燃料ができます。ということは、利用価値があります。
それにレアメタルなどの資源もありそうです。となると月は結構利用できます。

また月をベースにすると、火星などに行きやすくなります。別の意味で月が注目されています」

多田「昔は単に競争だったが、今は実利的な意味で関心が持たれているようです」

米中の争い?

そうなると、資源争いになるかもしれません。

石塚「国ごとの競争が生まれ始めています。アメリカ中心のグループと中国のグループがリードしています。今、米中の争いが起きています。

インドも技術が発達してきました。インドと日本は一緒に計画をしています」

多田「それも資源を求めてですよね」

石塚「今回の日本が打ち上げるものはピンポイントで着陸できます。誤差100m以内です。これまでは降りれるところに降ろす。今回のものは降りたいところに降りるといいます」

技術はどんどん発展しているようです。

早いもの勝ち?

ただ、目的は月面の利権です。今のうちに国際的にルールを決めないといけないです。

多田は「月面で戦争になるかもしれない。南極では成功しましたが…」と心配します。

石塚「宇宙全体の宇宙条約はありますが、南極の南極条約に比べるとルールが甘いです。月はなんとなくルールがあってないようなものです。

月はどちらかというと民間企業が行っています。『国が領有してはいけない』という、なんとなく暗黙の了解がありますが、企業や民間だと、研究をやっているところが突飛したら、他は邪魔してはいけないとなっているので、うまく利用されると先に行ったもの勝ちとなるかもしれないです」

急がれるルール作り

多田「人類の知恵として今のうちにルール作りをしないといけないですね」

石塚「月面にとってルール作りは大きな課題です」

多田「今は月の資源を求めて月を目指し始めているという時代なのですね」

石塚「ビジネスの時代ですね」

月のきれいな時期ですが、資源争いを思うと複雑な気持ちがします。
(みず)
 

多田しげおの気分爽快!!〜朝からP・O・N
2023年08月29日07時20分〜抜粋(Radikoタイムフリー)