NECと日本通運 フォークリフトの自律遠隔搬送ソリューションを共同開発 既存機種に後付け可能 倉庫内作業の効率性と安全性の向上へ

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NECとNIPPON EXPRESSホールディングスは2020年10月から開始した価値共創に向けた探索プロジェクトを通じて、物流における商品の運搬や積み下ろしなどフォークリフトを活用した倉庫内作業の効率性と安全性を向上させる自律遠隔搬送ソリューションを共同で開発した。

●既製のフォークリフトに後付け可能

両社が共同で開発したソリューションは、アクチュエータ、カメラ、センサなどを既製のフォークリフトに後付けすることで、シミュレーションによる状況に応じた搬送ルートの自動設計や安全性を確保したフォークリフトの自律遠隔搬送を可能とする。

さらに、複数拠点にある複数台のフォークリフトを遠隔から少人数で集中管理できるようにすることで人手不足を解消し、安全性の向上など持続可能な物流の実現に貢献する。

既製のフォークリフトに後付けすることで自律遠隔搬送を実現するソリューションは国内初(発表日時点、NEC調べ)となる。

●フォークリフトの自律遠隔搬送ソリューションの特長

●1.安全かつ高効率な自律制御による入出庫作業の自動化

これまで人が行っていた搬送ルート設定を、物流倉庫内の映像データをもとにシミュレーションを行い自動設計することでソリューションの導入期間を短縮する。また自律制御時には、フォークリフトに搭載したカメラやLiDARなどのセンサでセンシングした周辺の状況をもとにリアルタイムにルートの見直しを行い、環境の変化にも柔軟に対応。
さらに、NECが開発した高い安全性を維持しながらロボットによる搬送効率を2倍向上させる制御技術「リスクセンシティブ確率制御技術」を活用することで、搬送ルート上の障害物や人などへの衝突リスクを把握し、状況に応じてフォークリフトの速度を制限速度内で自動調整することで、安全を確保しつつ生産性改善にも貢献する。

●2.複数台のフォークリフトを遠隔から管理・操作可能

全てのフォークリフトのカメラ映像やセンサ情報をクラウドに集約し分析、制御することで、複数拠点にある複数台のフォークリフトを倉庫外からも管理・操作が可能となる。これにより、労働力の集約と1人あたりの作業効率の向上に貢献し、安全で快適な労働環境を提供する。

●3.既製のフォークリフトを活用可能

既製のフォークリフトに、レバー、ハンドル、ペダルを制御するアクチュエータと、カメラやLiDARなどのセンサを後付けすることで自律遠隔制御対応を実現する。一方で倉庫にカメラやセンサなどの追加設置が不要なため、既にユーザーが保有しているフォークリフトを有効活用し、早期導入が可能となる。また、物量や需要に応じて作業内容を変更できるよう、自律制御、遠隔操縦、搭乗操作を簡単に切り替えることも出来る。

●両社で今後も物流倉庫の自動化を推進

今後NEC、NIPPON EXPRESSホールディングスのは、NIPPON EXPRESSホールディングスの知見を活かしつつ、倉庫内での実証実験から得たフィードバックを反映させ、本ソリューションの早期事業化を目指すとし、在庫管理や入出庫管理を含む倉庫管理システムとの連携を図ることで、棚卸管理まで含めて物流倉庫の自動化を推進していくとしている。

今回発表された自律遠隔搬送ソリューションは、2023年9月13日〜15日までにかけて東京ビッグサイトで開催される「国際物流総合展2023 第3回 INNOVATION EXPO」において、両社のブースで紹介される。