45歳以上男性の大きな勘違い!マッチングアプリで失敗する理由
今やマッチングアプリをきっかけに結婚する人は少なくありません。しかし、中には結婚がゴールではなく、アプリを利用すること自体にハマっている人もいるそうです。8月26日放送『北野誠のズバリサタデー』では、『マッチング・アプリ症候群 婚活沼に棲む人々』(朝日新書)の著者でジャーナリストの速水由紀子さんに話を伺いました。速水さんはマッチングアプリで1年半の間に200人の方と出会い、取材されています。
40代後半以降の男性に要注意
もともとマッチングアプリには懐疑的だったという速水さん。
しかし、仕事優先であまり結婚に興味がなさそうな友人がマッチングアプリで結婚したのをきっかけに、「アプリはどんなものなのだろう?」と思い、複数のアプリを始めたそうです。
そこでいろいろな人と会ってみたところ、想像を超えるような体験をしてきたため、「この経験を本にまとめよう」と思われたとのことです。
その中で速水さんが強く感じたのは、「45歳以上の男性は、女性に家政婦的な役割を求めがち」ということ。
特に50代中盤以降になると、若い時に日本の景気が良かったため、その時代に刷り込みがなされているからか、相手に「料理が上手なこと」や「自分のわがままを聞いてくれやすい人」などと、自分に合わせてくれる人を求める傾向にあるようです。
そのような方は、たとえ「いいね」をもらったとしても、実際にお付き合いまでには発展しづらく、長年アプリを利用し続けることになるようです。
熟年離婚にも通じる考え
これは熟年離婚の原因でも同じことがいえます。
速水「一番多いのが、こどもが産まれた時に子育てにまったく協力しない。
奥さんに仕事を辞めさせて、3年なり4年なり子育てに従事させて、自分はバリバリ外で働いてきて。
家に帰ってごはんや掃除ができてなかったら、『何やってんねん!』みたいな感じになって怒ったりすると、奥さんは『なんでこの人と私、一緒にいるのかしら』となって。
こどもが大学を出るぐらいになって『もういらないわ』ってなると、『退職金半分ください、それで別れてください』ってなりやすいんです」
ただ、それで仮に離婚した男性が、新たにマッチングアプリで再婚相手を探す場合でも、同じ過ちを繰り返す場合があるようです。
男性が出逢いに失敗する理由
速水さんが実際に取材した男性のAさんは、離婚後に豪邸を建て、再婚相手を見つけたら一緒に住むつもりでした。
豪邸の売りはアイランドキッチンで、料理を作る人のための作りとなっています。
Aさんはマッチングした女性を家に呼び、「料理を作ってみてください。こんなにいい家なんですよ」とアピールしていたそうです。
自分が料理を作ってみてアピールするのか思いきや、夫婦で一緒に作るという発想がない時点で、もはやズレているようです。
これについて北野は、「男性は離婚原因についてまじめに考えていない。自己分析をしてないから」と語り、速水さんも「自分の居心地の良い環境を求めると、繰り返してしまう」と指摘しました。
婚活目的ではない女性も
また、マッチングアプリは本来相手を見つけるのが目的ですが、「いいね」の数を多くもらうことにハマっている女性もいるそうです。
「いいね」をたくさんもらう女性は、もちろんキレイな方が多いのですが、美貌だけではなかなか500や1,000も行かず、放っておくと数値は減っていくのだそうです。
そこで、あまりモテなさそうな男性に片っぱしから足あとをつける(男性に対し、プロフィールを見たという記録を残す)と、一部の男性は「こんなキレイな女性が自分を見てくれた」と思い、「いいね」を付けてくれるのだそうです。
そして、何人かの男性と会って、自分が行きたかった高級レストランを指定し、おごらせるというケースもあるようです。
こうなると、承認欲求を満たしたり、タダでおいしいものを食べたりするだけのために、アプリを利用しているように見えます。
マッチングアプリにハマる理由
これだけマッチングアプリが浸透している理由について、速水さんは「もともと出会いを求めるものなので刺激的になっていて、相手を探す条件をアプリ側が提案したり、ハマりやすくなっている」と指摘。
さらに、「探していること自体が楽しかったり、アプリを続けていたらいつか理想の相手が見つかるという希望を持ってしまう」と語りました。
また、相手を見つけたとしても、その相手がもし悪い人でも家族や親戚、友人からいちいち責められることはないのも、アプリのメリット。
中には既婚者の男性と付き合い、家賃を出してもらっている方もいるそうで、「リスクは自分で負えば良い、今の居心地の良い関係が続けられれば良い」と、窮屈な世の中でせめて恋愛は自由でいたいという思いでいる方もいるようです。
ただ、相手の家族に何かしらの迷惑をかけてはいますし、あとで慰謝料を請求されることもありますので、そこは大きなリスクといえそうです。(岡本)