CBS MarketWatchによると、米半導体大手のフリースケール・セミコンダクタは15日、米投資会社ブラックストーン・グループ率いる投資グループに総額176億ドル(約2兆0700億円)で身売りすると発表した。買収先の資産を担保に資金を調達するLBO(レバレッジド・バイアウト)での買収で、ハイテク企業の買収としては過去最大の規模となる。

  ブラックストーンなど投資グループは、1株当たり40ドルの現金で全株取得する予定で、9月8日までの過去30日間の平均終値に36%のプレミアムを上乗せした。

  フリースケールは、2004年7月に携帯電話端末大手の米モトローラから分割され誕生した半導体メーカーで、携帯電話や自動車向けに半導体を製造している。

  フリースケール買収をめぐっては、米投資会社のコールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)などが率いる投資グループも関心を示していた。関係者によると、ブラックストーン連合とKKR連合との買収合戦に発展したため、160億ドル超だった当初の買収条件が徐々に引き上げられたようだ。

  15日のニューヨーク証券取引所で、フリースケールの株価は前日比0.43ドル(1.15%)安の37.10ドルと軟調。身売り発表後の時間外取引では、午後5時21分現在、同日終値比2.30ドル(6.20%)高の39.40ドルと急反発して推移している。【了】