マーズ・リコネッサンス・オービター(MRO)はNASAが開発した火星探査機で、2005年に打ち上げられ、2006年から火星の科学観測を続けています。カリフォルニア工科大学のブルース・マレー惑星画像化研究室が、このMROが撮影した合計5.7テラピクセルの写真を使って、火星の表面を見ることができる3Dビューアー「The Global CTX Mosaic of Mars」を公開しています。

The Murray Lab - A Global CTX Mosaic of Mars

https://murray-lab.caltech.edu/CTX/



上記サイトにアクセスして、「SEE THE GLOBAL CTX MOSAIC OF MARS」をクリックします。



すると、以下のようにMROが撮影した写真から構成された火星が表示されます。ドラッグすることでマップ上を移動できます。



右にある「+/−」でズームイン・ズームアウトが可能。以下は火星全体が映るまでズームアウトしたところ。



そして、火星の表面がしっかり見えるようにズームインしたところが以下。1ピクセル当たり5.0メートルという精度で撮影されており、地形の標高に合わせて立体的に構成されています。



右の上から2つ目のアイコンをクリックすると、カメラの方向を変えることができます。ぐりっとカメラで撮る角度を下げてみると、火星表面の地形がでこぼこしていることがよくわかります。



下に表示されているボタンは、火星の有名スポットにジャンプできるボタンです。



たとえば、「Jezero(Perseverance)」をクリックすると、2020年に打ち上げられた火星探査機・パーサヴィアランスが着地したジェゼロクレーターが表示されます。クレーター上にはパーサヴィアランスの移動経路も表示されました。



「Gale(Curiosity)」をクリックすると、2011年に打ち上げられた火星探査機・キュリオシティ(ローバー)の着地点であるゲイルクレーターと、キュリオシティの移動経路が表示されます。



「Olympos Mons」は、太陽系最大の楯状火山であるオリンポス火山。標高基準面からの高度は2万5000m以上で、地球で最も高い山であるエベレストの3倍以上もありますが、The Global CTX Mosaic of Marsではその高さは感じられませんでした。