アリエルの友人・スカットル(一番左)
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 ディズニー実写版『リトル・マーメイド』(6月9日全国公開)を手がけたロブ・マーシャル監督が、主人公アリエルの友人・スカットルのために作った新曲「スカットル・スクープ!!」について語った。

 ディズニー・アニメーション版でも人気のスカットルは、神経質で目立ちたがり屋なカツオドリ。人間世界のことを熟知する情報屋を気取っており、アリエルからは貴重な情報源として頼りにされている。声を担当したのは、『フェアウェル』でアジア系女性初のゴールデン・グローブ賞映画部門女優賞(コメディー/ミュージカル)を受賞し、マーベル映画『シャン・チー/テン・リングスの伝説』のケイティ役でもお馴染みのオークワフィナだ。彼女はもともとラッパーとして活動しており、2014年にはアルバムも発表している。

 オークワフィナのラッパーとしての才能を活かすかのように、スカットルの新曲「スカットル・スクープ!!」はアッパーなラップ調の楽曲となった。マーシャル監督は、「スカットルは、いつでもノンセンスでコミカルな愉快な喋り方をするので、このキャラクターにはラップ調の曲を用意するのがとても理にかなっていました」とその理由を明かす。

 同曲には、セバスチャンの声を担当するラッパーのダヴィード・ディグスも参加している。彼らのために楽曲を制作することは「抱腹絶倒で楽しかったです」と振り返ったマーシャル監督。「二人はものすごく創造性に優れているのですが、わたしは監督としての自分の仕事はいつだって、演者たちが安心して創造性を発揮できる雰囲気を作ることだと思っています。どう思われるか気にせず、時には外すことがあってもいいから、いろいろなことに挑戦できる雰囲気をね」と創作活動のスタンスを語った。

 マーシャル監督は、アリエルの仲間たちを担当したオークワフィナ(スカットル役)、ダヴィード・ディグス(セバスチャン役)、ジェイコブ・トレンブレイ(フランダー役)の三人を“スリー・アミーゴズ”と名付けて読んでいたという。「彼らも参加したリハーサルを行い、一緒にキャラクターを作り上げることができたのはラッキーでした。彼らが声を録音する時にも、俳優たちに目の前で演じてもらいながら声を入れてもらい、他の俳優さんたちとの関係性を持たせてリアルさをもたらすことができました」と三人とのタッグに手応えを感じている様子。

 「実写としっかり統合されていることが、わたしにとってはとても重要でした。声入れだけ誰かにセリフ一つだけ喋って貰って、はい、終わりではなく、声の出演者にもしっかりキャストの一人になってもらうことが大事でした」と続けたマーシャル監督。「苦戦したということは少しもなくて、いちキャストとして演技してもらっていました」と振り返っていた。(編集部・倉本拓弥)