侍ジャパン・栗山英樹監督[写真=灰原万由]

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◆ 「宝物を預かるということの大変さ、責任が一番自分の中で大きかった」

 野球日本代表、侍ジャパントップチームの栗山英樹監督が2日、退任記者会見を行った。

 栗山監督は2021年12月に侍ジャパンの監督に就任。今年3月に開催されたWBCでは日本代表の指揮官として、3大会ぶり3度目の世界一へと導いた。会見で日本野球の良さを問われた栗山英樹は、「先輩方が作ってくれた本当にきめの細かい、きちっと野球をやり切る、トレーニング方法だったり練習方法だったり、技術だったり。これは元々世界に誇れるものだというふうに僕は思っていましたけど、そこに適応できるのが日本野球の良さ」と力強く言い切った。

 また、米国との決勝戦を振り返り「結果論ですが、最終的にアメリカとやって、ホームランを含めて普通にぶつかり合えた。アメリカからするとベストメンバーではないかもしれないけれども、あれだけのメンバーの中で普通にぶつかり合えた。これは子どもたちに見ていてもらって、日本の誇れるものというか、日本に生まれて良かったとか思ってくれたんじゃないかなと勝手に思っている」と改めて日本野球の良さを伝えた。

 退任会見の主な一問一答は、以下の通り。

◆ 栗山監督・一問一答

─ 日本野球の良さとは

「今回戦いながら実は思っていたのは、先輩方が作ってくれた本当にきめの細かい、きちっと野球をやり切る、トレーニング方法だったり練習方法だったり、技術だったり。これは元々世界に誇れるものだというふうに僕は思っていましたけど、世界のいろんな技術や力があってもそこに適応できるのが日本野球の良さだと思っている。結果論ですが、最終的にアメリカとやって、ホームランを含めて普通にぶつかり合えた。アメリカからするとベストメンバーではないかもしれないけれども、あれだけのメンバーの中で普通にぶつかり合えた。これは子どもたちに見ていてもらって、日本の誇れるものというか、日本に生まれて良かったとか思ってくれたんじゃないかなと勝手に思っている。先輩方が作ってくれたものがさらに今、日本野球は進化し始めている。それが今回の形であり、日本野球の良さなのかなと感じています」

─ 監督としての苦労は

「あれだけの超一流プレーヤーが集まる、選手たちに絶対ケガさせちゃいけない。本当に各球団から選手をお借りして、元気な姿でお返ししなければいけない。宝物を預かるということの大変さ、責任が一番自分の中で大きかった。とにかくこれだけの宝、日本球界の宝を少しでもいい経験をしてもらって前に進んでもらいながら戦っていく。そういうところで自分も考えたつもり。ただ正直言うと、今回のメンバー含め僕以上に選手たちの方が大人だし、考えているし、一生懸命やっている。本当に全て選手に救われて助けてもらった形だった。日本野球、素晴らしいと改めて思った感じがしたので、そんなところが難しかったかなと感じます」

─ 支えになったものは

「野球でいえば先人の言葉だったり、そういうのも含めて。そして監督って相談できるところがない場合が結構あるんですけど、そういう意味では先人の書物であったり言葉だったりは、相当参考になったので。先人の言葉というのは歴史の積み重ねなので、答えみたいなものだと捉えているので、それはすごく僕にとっては大きかった」