「絶景」と呼ぶにふさわしい田園風景が、ツイッター上で注目を集めている。

雲の隙間から差し込む眩い陽光を反射するのは、鏡のような水田。その中に、1本の木がぽつんと佇んでいる。

なんとも神々しい雰囲気のこの写真は、ツイッターユーザーのaki(@aki_goodspeed)さんが2023年5月28日に投稿したもの。

いつまでも眺めていたくなるような美しい光景に、ツイッター上ではこんな声が寄せられている。

「水鏡。下にも空が広がっていて、まさに絶景ですね」
「綺麗な田んぼの描写に眼福です」
「なんて美しい!自然のアートですね」

ここは一体、どこなのだろう。Jタウンネット記者は30日、投稿者のakiさんに話を聞いた。

興奮して何百枚も撮影した

akiさんが神秘的な田園風景と出会ったのは、奈良県高市郡明日香村にある古宮遺跡(古宮土壇)。

撮影したのは2020年6月10日の18時半ごろ。現地では朝から雨が降っていたが、午後からは時折日が射し、いわゆる天気雨が降ったり虹がかかったりする時間もあったという。

「『これは面白い空が撮れるかも?』と思い、水を張ったと情報を得ていた古宮土壇へ向かいました」(akiさん)

刻一刻と変化する空の様子に興奮し、akiさんは夢中になってシャッターを切った。撮影した写真は何百枚にも及ぶという。その中で、雲の隙間から現れた沈んでゆく太陽によって、辺り一面が輝いた瞬間を捉えたのが投稿写真だ。

「古宮土壇は大人気ポイントで、夕焼けの日には沢山のカメラ愛好家の方達が集まる場所です。
私も焼け空を期待して何度も通っていましたが、気象条件やその時々の状況によって、定番スポットでも見たことのない光景に出会えることもあるのだなと、新たな発見がありました」(akiさん)

と語っている。

様々な条件が重なってようやく撮れた田園風景は、まさに奇跡のような美しさだ。