電子部品販売会社の威雅利電子(00854/香港)が5月30日、2023年3月期通期の決算報告を発表し、95%以上の減益となったことを明らかにした。(イメージ写真提供:123RF)

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 電子部品販売会社の威雅利電子(00854/香港)が5月30日、2023年3月期通期の決算報告を発表し、95%以上の減益となったことを明らかにした。
 
 23年3月期通期の売上高は31億3543万香港ドルで、前期の34億2583万ドルから8.48%減少した。分野別では自動車用電子部品が8億4517万ドル(前期比18.91%増)、工業用部品が7億5824万ドル(同24.96%減)、家電用部品が5億6801万ドル(同14.04%減)、電気通信用部品が2億316万ドル(同5.04%減)、映像・音楽用部品が1億9187万ドル(同19.67%減)などとなった。
 
 コンシューマーエレクトロニクス市場が低迷し中国国内の需要が低下したこと、インフレの加速、中国国内における新型コロナの厳しい規制が23年初めまで続いたことなどが売上減少の要因となった一方で、電気自動車(EV)産業の急速な発展により関連部品の販売は力強い成長を見せた。
 
 地域別の売上では中国大陸南部地域が13億5935万ドル(前期比19.66%減)、中国大陸北部地域が16億6913万ドル(同1.27%減)、台湾が1億694万ドル(同24.85%増)だった。
 
 当期純利益は270万ドルで、前期の8219万ドルから96.71%の大幅な減少となった。大幅な減益の要因について同社は、売上の低下と売上総利益率の低下(前期比0.9ポイント減の9.8%)、人民元レート下落による為替差損が3240万ドル生じたこと、融資コストが増加したことなどを挙げている。為替差損を排除した場合の当期純利益は3510万ドルで、前期比57.29%減となる。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)