XFN-ASIAによると、独自動車大手フォルクスワーゲン(VW)の中国法人の范安徳(ウィンフリード・バーランド)最高経営責任者(CEO)は、北京で開催された世界経済フォーラムで講演し、中国でのローカライゼーション(現地化)比率を昨年の63%から2008年までに80%以上に引き上げる方針を明らかにした。

  今年初めに大連にエンジン組立工場を建設しており、来年上半期にも上海近郊にエンジン製造工場を新設する予定。大連工場は中国自動車最大手の第一汽車集団(FAW)とVWの合弁会社FAW−VWが、上海工場は上海汽車工業との合弁会社上海VWがそれぞれ運営する。新工場の建設費用などは明らかにされていない。

  同CEOは、短期的な目標として、燃料効率と排気ガス規制の改善が進む中国の水準に見合った技術の開発に注力すると述べており、来年には欧州基準に合わせた新車種を発表する方針を明らかにした。一方、現在の生産レベル(年90万台)は据え置く意向。同社の今年の販売台数は66万5000台に達するとみられている。

  同社は2010年までに新たに12−14車種を発表予定。「オリンピック・プログラム」の一環として、2008年までに8−10車種を投入するという。VWの中国自動車市場でのシェア率は17.5%。【了】