XFN-ASIAによると、中国の巨大商業情報サイト阿里巴巴網(アリババ・ドットコム)の創立者兼最高経営責任者(CEO)の馬雲氏は、杭州で記者会見し、傘下のヤフー・チャイナの今後の業績について、1年以内にも黒字を計上するとの見通しを示した。当面は、中国本土で、競合する中国検索エンジン最大手の百度(バイドゥ)や中国語版グーグルとの競争は激化しないという。

  同CEOは、「来年にはヤフー(・チャイナ)の財務が健全になり、再来年には中国で一流企業に成長させたい」と発言。ヤフー・チャイナは中国で業界6位。トップ3入りを目指すという。今後は検索技術を向上させ、今月か来月にも新しいサービスの提供を開始する予定。アリババは昨年、米検索大手ヤフーと提携してヤフーの中国事業を取得。米ヤフーがアリババ株40%を取得する代わり、アリババは現金10億ドルとヤフー・チャイナの全資産を獲得している。

  同CEOはまた、新規株式公開(IPO)の時期について、まず複数の事業の拡大を進めたいと述べて、未定であると発言。同社には日本のソフトバンク<9984>も出資している。アリババは企業間情報サイト「アリババ・ドットコム」、ヤフー・チャイナ、電子決済サービス「アリペイ」、インターネットオークション「宝網(タオバオ)」を展開している。【了】