『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』で自閉スペクトラム症と共に生きる新米弁護士のウ・ヨンウ役を演じたパク・ウンビン。同作はNetflixを通じて世界配信され、大ヒットを記録。4月28日に開催された、‟韓国のゴールデングローブ賞”とも呼ばれる第59回百想芸術大賞でテレビ部門大賞を受賞しました。

『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』のほか、『ザ・グローリー〜輝かしき復讐〜』『私たちのブルース』『私の解放日誌』『シスターズ』がノミネートされた今回の百想芸術大賞。どれも話題作ばかりの大激戦となりました。

見事大賞に輝いたパク・ウンビンは、名前を呼ばれると驚いた表情を見せ、しばらく席から立ち上がれないほど感激した様子で涙を流していました。

共演者らとハグを交わし、会場に集まった人々に会釈をしながらステージに上がった彼女は「ドラマのチームを代表して私が受賞したと思っています。本当にありがとうございます」と挨拶。「こんな瞬間が訪れるとは思ってもみなかった」と声を震わせながら次のように受賞の感想を語りました。

「幼い頃、俳優という夢を諦めずに、いつか大賞をもらえるような大人になりたいと思っていましたが、今日その夢を叶えることができました。本当にありがとうございます」
「世の中を変えるために一役買おうという壮大な夢はありませんでしたが、このドラマに関わりながら、少なくとも以前より親切な心をもってもらえるように、そして、それぞれがもつ特性を‟違い”ではなく‟多様さ”として認識してもらえるようにと願いながら演じました」

約7分間におよぶスピーチは多くの人々に感動を与え、YouTubeで公開された公式の動画が605万回再生を突破するなど大反響を呼ぶなか、文化評論家キム・ガプス氏のある発言が波紋を呼ぶ事態に。

キム・ガプス氏は5月1日に配信されたYouTubeチャンネル「Podbbang メブルショー」の動画でパク・ウンビンの受賞スピーチに言及し、「名前を呼ばれてテーブルから舞台に行くまで30回以上お辞儀をして、これはどういう礼儀なのか」と指摘。

さらに「ファンファーレに驚いて、わんわん泣いて・・・。品格というものを見せなければならないし、18歳でもなく30歳にもなったならソン・ヘギョを見習うべきだ。一番優雅な姿を見せたのはソン・ヘギョだった」と続けました。

キム・ガプス氏は動画内で「とても立派な俳優だ。これからも活躍すると思うからこそ言う」とフォローしたものの、視聴者からはパク・ウンビンを擁護する声が多く寄せられ、議論を呼ぶ騒動に発展。キム・ガプス氏は後日、同ラジオを通じて発言を謝罪しました。

それから約2週間が経った5月24日、パク・ウンビンは報道番組『ニュースルーム』に出演。大賞受賞を振り返るトークのなかで、インタビュアーから「受賞コメントを述べてから様々な意見が飛び交ったが、それを聞いて相当なストレスになったのではないか」と質問されると、次のように語りました。

「ストレスにはなりませんでした。私は若い年齢ではありますが、これまで生きてきながら見識を広げ、積み重ねてきた経験があります。私の所信はこれからも大きく変わることはないでしょう」

このほかにも「作品で1つのキャラクターを演じ終えた後、気持ちの切り替えに苦労しないか」と尋ねられると、子役から活躍してきた彼女は「期待していた以上の関心を受けましたが、5歳から確立してきた時間があるので動揺しないでいられるのは幸いなことだと思います」とコメント。堂々とした大人な対応に視聴者からは称賛の声が寄せられています。